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ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方

常務取締役
室長/管理部長兼

中川 葉月 (なかがわ はつき)

【Vol.63】息子の晴れ着

投稿日:

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  先月は、長男の七五三をお祝いしました。長男が生まれたときに実家の母よりおくられた初着のお直しをし、羽織や袴をそろえました。京都の着物問屋の建ち並ぶところに会社があるため、ちょっとお得にそろえられることは魅力です。おまけにわが家は男の子二人なので、さらにお得。とはいっても、男の子の着物は、柄も色も少なく地味です。女の子の晴れ着が華やかに並ぶ横で少し気が抜けてしまいます。

 そんな女の子の晴れ着をみながら、わたしが二十歳になったときのことを思い出しました。母も、わたしの振り袖を選びたかったんだろうな、と。
 二十歳の時のことです。冬休みに実家に帰ってお正月を迎えていました。すると母が、「お正月の写真をとりにいくから」と、何の前触れもなく言い出しました。今までお正月写真を写真館で撮ることはなかったのに、どういうことかしら ? などと思っていましたが、母にいわれるまま用意がはじまりました。そこに登場したのは、母が二十歳の時に着ていたという、桃色の絞りの中振り袖でした。「帯がきれいにできるといいけど」といいなら、母がいそいそとわたしに着付けをはじめます。母の着物のため、少し袖があわないのが気になりながらも、晴れ着に着替えたわたしは写真館に行き写真を撮ってもらいました。

 それは、「成人式なんてでないから」と言い続けていた、わたしの成人の写真です。“成人式にでなくても、二十歳のお祝いだけは”という母の想いだったのでしょう。当時は、なんだかだまされたようで、母に感謝の言葉ひとつかけませんでした。

 最近になり、やっとあのとき写真を撮ってもらったことを、母に感謝をするようになりました。それは、子どもが生まれ節目節目でお祝いをするたびに、深くなります。二十歳になったときに写真を撮りに行ったということではなく、「振り袖のお支度はできないけど」といいながら、二十歳のお祝いをしてくれた母の精一杯の想いを感じられるようになったからです。

 長男が生まれたときに“たいしたことはできないけれど、これだけは”と、初着の用意をしてくれた母。今回、四年ぶりに七五三の晴れ着として生まれ変わってる姿をとてもよろこんでいました。想いのこもった晴れ着をどんな気持ちで着ていたのかわかりませんが、はしゃいでいる長男の成長によろこびも一入です。

 もうすぐお正月を迎えます。年明けの母へのあいさつ電話は、二十歳のお正月にお祝いをしてくれたことの感謝を、遅くなりましたが伝えようかと思っています。

 今年も一年ありがとうございました。来年もよろこびあふれる年となりますように…。

- ハツキ的“らくなちゅらる”な生き方 - 2012年12月発刊 Vol.63

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