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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。
年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と
称され医療関係者やセラピストも多数来院。
自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評があり
プロ選手やトップアスリートに支持されている。

好きこそものの上手なれ

投稿日:

天を相手にする

小学生の陸上競技大会で微笑ましい場面に遭遇しました。
種目は走高跳。
高さが順に上がっていき、残り3人での争いとなりました。
2人が成功。
もう1人は続けて失敗し、最後の試技でバーを跳び越え、ガッツポーズで大喜び。
すると、ほかの2人も駆けつけて3人でハイタッチ、手を叩いて歓び合っています。
先に成功させた2人からすると、最後の1人が失敗した瞬間、自分の2位以上が確定する。
そのシーンにおいてライバルの成功を喜べるメンタルに、真の強さを見た思いです。

禅の言葉に「相利共生」とあります。
お互いの利益になることを考えて行動し、ともに生きていこうということ。
ここでいえば記録を伸ばすためにはライバルは一人でも多い方がいい。
切磋琢磨し、さらに上を目指そうという心意気が窺えました。
勝利至上主義の指導者なら「他人の成功を喜ぶんじゃない」と叱っても不思議ではありません。
小学生だからではなく、オリンピックや国際試合でも、ライバルの成功に笑顔で拍手する選手がいれば、ライバルの失敗により自分の勝利が決まった瞬間にガッツポーズをする選手もいます。
どちらに魅了されるでしょうか。

幕末の志士、西郷隆盛は

「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして己を尽くし、人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし」

と遺しています。
人を相手にしないで、天を相手にしなければならない。
天を相手にして自分の精一杯を尽くさなければならない。
うまくいかないのを人の所為にして咎めるより、ただ自分が一生懸命に尽くしているかどうかを振り返ってみる、ということです。
子どもたちの方が自然とこうした考えに即して生きているように感じられます。
前出の例でいえば、早々に失敗して切り上げてしまった選手たちも、あの輪の中に加わりたいと思ってさらに練習することでしょう。
人を見て、人に勝つためには何をしても良いというような考えを持つことなく、天を見て、天高く舞い上がるようになってほしいものです。

動中の工夫、静中の工夫

走高跳という競技の特性として、ジャンプに成功し続ける限りにおいて、いつまででも続けられるということがあります。
ただし、ピッチに入ってしまえば選手のみ。
観客席のコーチの声が届くとは限らないし、携帯電話や動画を視ることは「助力」と見なされ「失格」となります。
自分で考えて工夫しながら続けていくしかない。
そうしたなかで、新しい技術が生まれ、新しい記録が生まれます。
後々になって動画の動作解析などをして、技術のポイントを研究されたり、ときにはルール改正がなされたりします。
動中の工夫が先にあって、静中の工夫は後からついてくるところが面白いところ。
人間はどこまでいっても、やはり動物なのですね。

走高跳の選手は、いつになっても「あともう一本だけ、あと一本……」と延々と跳び続けようとします。
これは他の人から見れば「すごいこと」。
ところが当の本人たちは、すごいとは思わない。
短距離選手や長距離選手も、もっと走り続けようとするし、バレーボールの選手であれば「もう一本」サーブを打ちたがるかも知れない。
スポーツに限らず芸術の分野にもいえることで、ピアニストも「もう一曲」弾きたがることでしょう。
「好きこそものの上手なれ」。
本当に好きなことであれば、他人から見れば「すごい」と言われるくらいに熱中できるし、だからこそまた新たな気づきが生まれ、レベルが上がっていくということなのです。

子どもたちの「好き」を伸ばすうえで大人がしてはいけないことは、愚痴をいうこと。
他の何か、他の誰かのせいにしないこと。
子どもたちがすでにできている道理に即した生き方。
大人が歪めてしまうことのないように、まっすぐに導きたいものです。

- 鍼療室からの伝言 - 2018年7月発刊 vol.130

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