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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

東京 初店舗

投稿日:

2018年7月1日、東京の中目黒駅前に、プレマルシェ・ジェラテリア&オルタナティブ・ジャンクが開店します。
本稿は6月時点で執筆していますが、おそらく7月には多くのお客様と、お話ししていると想像しています。

もう一度、なぜジェラートなのか

ほぼ18年間、自然食品やナチュラル雑貨の流通を主業としてきた弊社がジェラート製造をスタートしたのには、日本における自然食品やオーガニック食品流通全体の衰退という背景があります。
世界的にみても珍しいこの現象は、欧米のそれらが環境や消費・流通に対する問題意識の拡大が主たる原因となっている一方で、日本では個人的な健康が理由となっていることが大きな差となっています。

健康ブームと呼ばれる「自分が元気になりたい」というニーズはもちろん理解できますが、裏を返せば「自分が元気になるのなら、別に何でもいい」という小さな枠組みに留まってしまうことになりかねません。
大企業を中心とした「健康になんとなく良さそうな品」がもてはやされ、環境や流通のあり方にまで配慮した、少なくて良質な品は高いという理由で置き去りにされているという現状があります。

これをさらに助長するのが国民皆保険制度で、ちょっとした体調不良でも医療機関に安くかかれること、そのうえ医師の治療は基本的に薬か外科治療によるもので、栄養指導のベースは非常に古い概念でおこなわれ、そのうえ努力が必要なセルフケアは敬遠されるという背景が重なっています。
現状がどうであれ、自然食を求めるお客様も、作る人も高齢化して先細る現実を、そのまま黙ってみている訳にはいかない、若い人たちにもこういう世界観があるんだということを伝えたくて、全く未知であったスイーツ製造をやることに決めたのが一昨年。
ジェラート店を開店すると、想像通り、今までとは全く違う層のお客様がたくさん訪れてくださるようになりました。
その店頭には本誌『らくなちゅらる通信』があり、単なるスイーツ店とは全く違う品揃えになっていますから、私の目指した目的の糸口がつかめそうな段階まで広がってきました。
さらに開店1年を経ずして世界的なコンテストで常識外のレシピで上位入賞。
そして海外からの旅行者向け口コミサイトで京都市の全飲食店1位にランクされてからは、日本の食におけるマイノリティー(少数者)である訪日外国人で動物性素材を食べないヴィーガンの方を中心に毎日多くのお客様がお越しになっています。

思い描いていた通りの展開で嬉しい一方で、京都の片隅でこそこそやっているだけでは影響の輪は限定されるので、ナチュラル素材の多重活用による特有のレシピで、より少数者にやさしい社会へのきっかけを作れないかという大きな問いに向かって一歩を踏み出せるよう、東京への出店を決意したのです。

スタッフに伝えたいこと

東京での採用活動をスタートして、応募してくるみなさんの志の高さに感動する一方で、若いスタッフも多く、ほんとうに大切なことは何なのかを伝える機会が増えます。
単なるジェラート店やスイーツ店はどこにでもあり、おいしい店もたくさんあることでしょう。
私がお客様に向かい合うとき、何を考えているかをお知らせしたいと思います。

私たちは、単なる仕事として、単なる物売りやサービス提供者であってはならいないと日々感じています。
多くの場合、マニュアルや規定と呼ばれるものがあって、それに沿って仕事をすることを求められる訳ですが、私たちは全く違うやり方をしようと思っています。
その一つは、仕事とは自らの全人格をもって、責任をもって取り組んで欲しい一方で、私は皆さんに責任を取らせるつもりはありません。
全ての最終責任は私にありますから、どうか、怯えることなく、お客様にとっての最善に向かって取り組んで欲しいのです。
私たちの内側には、まだ自分でも知らない「人を幸せにしたい」という動機がたくさん眠っています。
それはまるで、自分が大切な人、例えば家族、恋人、親類、友人などと同じようにお客様をお迎えし、また、それがときとして個人的な心情や関係にまで発展して良いと私は考えています。
あなたが大切だと感じている人にするように、お客様にもして差し上げると決意したとき、こちらの事情は横におく必要すらありえます。
営業開始よりも早くにお店に到着された、何か特別な事情をお伺いした、しばらくお見かけしていない方が、体調を崩されていたなど、普通は無視する事柄であっても、常に「私が大切に人にならどうするだろう」という問いを自らに投げかけて欲しいのです。

もう一つは、より少数、より弱い、より事情を抱えている人にこそ、あなたの持っている全てを差し出して欲しいのです。
多いことはよいことだというこの国にあって、私たちはより少ない人にフォーカスすることで、全体を高めていくことができます。
私たちの仕事は、未来においてAIに置き換わることが決してないこと、つまり、たとえ損をしても面倒くさくても、より弱い人、より疲れている人、より悲しい思いを抱えている人にその関心を向けてください。

私たちが提供しているのは、スイーツではなく、心の薬であることを絶対に忘れず、「世界でいちばん、誰もが子どものような笑顔になれる場所」を一緒に作って欲しいと願っています。
それがあなたの未来を素晴らしいものにすることを、私はお約束します。

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- 中川信男の多事争論 - 2018年7月発刊 vol.130

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