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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

自分の頭で考える

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「玉石混淆の情報であふれている社会を生き抜くには、情報を疑う力や、自分の頭で考える力は必要です」。

今年のビジネス書大賞を受賞した『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(ハンス·ロスリング著·日経BP社)のなかにある言葉です。情報を疑ってみて、自分なりに考えてみることが大切ですね。

見えざる敵

厚生労働省は、新型コロナ感染症の危険度を「指定感染症」の5段階のなかで2番目に高い「2類相当」としてきました。しかし夏になって、インフルエンザ相当の「5類」への引き下げ検討を始めました。

時を前後して、景気の回復を目指して「GO TO キャンペーン」が始まり、これまで自粛してきた旅行や外食・イベントを一気に緩和、さらに促進しています。政治責任を考えれば、新型コロナの危険度が高ければ推し進められないはず。もはや危険度が高くないことは共通認識になりつつある、と考えることができるでしょう。

これらのことから考えれば、新型コロナウイルスへの恐怖は薄らいでくるでしょう。にも関わらず、いまも90%以上の人がマスクをしている。この現状をどうみればいいか。危険度が高くないとはいっても、未知のウイルスなので不安なのか、これから寒い季節に向かうので、インフルエンザの予防も含めてマスクはしたままでよいのか。もしくは呼吸が苦しいことにも慣れてしまったからこのままでよいのか、はたまた周囲の目が気になるのか……。マスク一つとっても、さまざまな理由が考えられます。どんな理由でマスクをするのか、即答できないとすれば、それは自分では考えていないということかもしれません。

間違えてほしくないのは、「マスクをするな」と言っているのではなく、「マスクをする理由を自分で考えてみましょう」ということ。「なんとなく……」という人もいるかもしれません。下着と同様、着けることが習慣化している人もいるかもしれません。自分なりの理由を考えてみましょう。

一時期のマスクはいうまでもなく、トイレットペーパーが春先に、うがい薬が夏に売場からなくなりました。こうした騒動を振り返ってみれば、購入客の行列は〝密〟でしたし、なにより早朝から何時間も待っている姿に、コロナ云々の前に体調を崩す人がいるんじゃないかと思ったものです。実際にトイレットペーパーがなくなって困ったという話は聞かないし、うがい薬はその後、効果が検証されたかどうかすら知らされていません。「見えざる敵」によって動かされたといえるのではないでしょうか。

「なぜ?」という素朴な疑問、自分で考える癖を大事にしたいものです。なぜ行列に並ぶのか、それは本当に必要なものか、なければ困るのか、もしくは並ぶことで不安が解消されるのか。自分なりに理由を書き出して、家族や周囲の人と共有するのもよいでしょう。話していくうちに気づくことがあるかもしれません。書いているうちにアホらしくなってくることもあるかもしれません。「見えざる敵」を見える化して、整理がつけば、それでよいでしょう。不必要な不安はなくなっていくでしょう。

正解はない

今年は、新型コロナの騒動のおかげで、自分の生きてきた価値観、あり方といったものが浮き彫りになったといえます。「テレビで言っていたから」と動く人には、振り回されっぱなしの一年だったかもしれません。それでも、いま、ここで気づくことができて、自分で考えて動こうと思えたなら、それも成長ですね。

誰かに「正解」を尋ねるでもなく、またどこかに「正解」が存在するわけではなく、自分なりの「最適解」で生きたいですね。

- 鍼療室からの伝言 - 2020年12月発刊 vol.159

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