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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

リアクションよりアクション

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秋にはイベントが再開されてきました。学校の運動会や文化祭が、規模は縮小されつつも、無事に開催されました。修学旅行も春から夏以降に延期、さらに再延期されていたところ、多くの学校では催行されたようです。感染者数が9月から減少に転じ、10月から11月も落ち着きを見せたおかげでしょう。

目指して積み上げてきたこと、がんばってきたことが陽の目を浴びる。多少の制限はあっても、想い出づくりの場があるのは喜ばしいですね。

目標は現実化しないもの

新型コロナウィルス感染症は、持病のある方が重症化しやすいといわれてきたため、その対策は2通りあったと思います。ひとつはコロナへの「反応」として、感染しないための対策を徹底する。外出を控え、買い物もできるだけ通販などを利用し、家から出る回数を減らした人もいるでしょう。もうひとつが、持病を完治させるための「行動」。食事を見直し、早朝のウォーキングを習慣化するなどです。どちらを選択するかで、未来は変わるでしょう。

私は、患者さんが「自分の持病は治る」と宣言するときには、たいてい「それで?」と聞き返します。ただ治るだけでなく、治ったその先のやりたいことを明確にすることで、想いがより強くなるからです。また病気を治すためになにをするのか、あるいはなにをやめるのかも大切。行動を具体化すると、結果につながりやすいからです。

しかし、聞き返されるとは予想もしていなかったのか、答えられなかったり、「想いが大事でしょ」と怒りだす人もいます。想いは大切ですが、想いだけでは不十分なのです。

たとえば子どもが、「プロ野球選手になる」と夢が定まったとして、それだけで実現するでしょうか。夢を描いてから、日々「素振り1000回」などの厳しい練習を自分に課し、諦めずにやり続けられた子のうちのひと握りだけが、プロになれるのです。

また「料理の達人になる」と目標を決め、唱え続けるだけで上達するでしょうか。レシピ本を買い込んで、毎日眺めていても達人にはなれません。まずなにか一品作ってみる。少しずつ上手にできるようになって、ほかの品にチャレンジしてみたり、自分なりに工夫をしたりして上達するものでしょう。

想いは、実現するための原動力。それを支えていくための知識も必要でしょう。でも具体的な行動が伴わないかぎり、目標が現実化することはありません。どんなに小さなことでもいいから、行動を起こすことが肝心なのです。思い通りにならなくても、今すぐやると決め、実際に始めることです。

モノに委ねない

禅の言葉に「行解相応」とあります。「実行」と「理解」を一致させること。物事は頭で理解しているだけでは不十分で、身体を使って動いて実践してみること、考えたことがあるなら、やってみることが大切なのです。またこのときの行動は、自己完結できるものにします。結果はその先にあるものだから、「病気を治す」よりも、「病気が治るために1日10分歩く」、「試験に合格する」よりも「合格できるように本を熟読する」とするのがよいようです。

同様に、モノに委ねないのがよいでしょう。「コロナに感染しないためにワクチンを接種する」では、ワクチンに委ねていることになります。「これで感染しないはずだったのに、感染する人が出てきた」「これで重症化は防げるはずだったのに、重症化するケースが報告されてきた」「これで他人に感染させないはずだったのに、そうでもなさそう」。このように頼りにしていたものが揺らげば、自分まで揺らいでしまいます。目指すべきは自分の健康であって、コロナ対策の先を見る必要があるのです。

いま求められるのは、リアクション(受身の反応)ではなくて、アクション(主体的な行動)なのでしょう。

- 鍼療室からの伝言 - 2021年12月発刊 vol.171

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