乳がん子宮がん子宮筋腫・子宮・内膜症など婦人科の病気が増えているのはなぜ?

「受け取る」という行動は、第2チャクラ、つまり、丹田のあたりを司ると言われています。
女性の子宮や卵巣、男性の前立腺や精巣、そして、大腸のある部位です。
そこで、今回は、女性の病気が増えているのは本当なのか、その背景にはどんなことが考えられるのか。
7月から連載コラムをお願いしている田中実先生の見解を伺いました。

冷え(頭熱足寒)・ストレス・運動不足の悪循環で陰陽バランスが崩れ滞る

昨今、婦人病が増えているという話を、記事や医師のブログで見かけます。実際のところいかがですか?

田中実先生(以後 田中) 
六角田中医院も女性の患者さんが多く、確かに子宮内膜症、子宮筋腫、子宮頸がん、乳がんなどは多くいらっしゃいます。
しかし、うちの患者さんについていえば、増加傾向というものはあまり感じられません。
ただ、女性の社会進出に伴う晩婚化に関連する不妊症などは確かに増えているでしょうね。
また、生理痛などの月経関連の異常や冷え症、自律神経失調症的な病態も低年齢化を含めて増加しているかもしれません。

低年齢とは何歳ぐらいですか?

田中 
10〜20代です。
年齢はともかく婦人病が増えているとすれば、それはなぜなのか。
その前にそもそも「病氣はなぜ起こるのか」ということです。
世間ではよく冷え症や低体温が問題視されますが、外国には長寿や若々しさの第一条件が低体温だというデータもあり、日野原重明先生や順天堂大学医学部教授の白澤卓二先生も、それに同意されているようです。
でも、私は単なる冷え症ではなく、頭熱足寒が不健康で、頭寒足熱が健康な状態だと考えます。

「冷えのぼせ」ですか?

田中 
そうです。
例えば生理のときに胸が張る、肩凝り、頭痛。
それに対して、腰痛、下腹部痛など。
それは、上が熱くて下が冷えているということです。

「天人相応太極円通図(左図)」を見てみましょう。

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この図は、健康と病の仕組みや霊・心・体の本質を示すだけではなく、宇宙大自然から人間、そしてミクロの世界に至るまでの万物万象の姿・形・動きを表したものです。
白い勾玉がストレスや過労、睡眠不足等で優位になれば頭熱足寒で不健康、黒い勾玉の部分がやや優位になるぐらいがちょうど頭寒足熱で健康な状態だと思います。
よく「頭を冷やせ」と言ったりしますが、足は温めても頭は冷えている方がいいのです。
世間では低体温を問題視して場所を問わずに体を温めようということですが、当院では頭熱足寒を頭寒足熱にすることを重視しています。

部分即全体の法則

田中 
東洋医学には易学に基づく基本的かつ重要な法則として「部分即全体」の法則があります。
平たくいえば、「部分は全体の縮図である」ということです。

リフレクソロジーの「足裏に全身が投影されている」と似ていますか?

田中 
そうです。
東洋医学では、顔も全身の縮図であり、舌も全身の縮図と捉えます。
同じようにお腹も全身の縮図と捉えると、 子宮は足首から足、子宮頸部は足先部分にあたります。
すると、頭熱足寒の場合、女性では下腹部の子宮、特に頸部が冷えることになります。
子宮の冷えが続くとどうなるか? 易の陰陽論「陰極まれば陽」で局部的に熱が生じて炎症が起きます。
そして、炎症が反復すると細胞の壊死と再生が反復します。
そのうち、局所の細胞に「増殖せねばならない」という意識が刷り込まれ、オートマチックに増殖するようになります。
そのような経過により良性から悪性にわたる様々な病態が生じるのではないかと思います。

頭熱足寒の原因は何でしょうか?

田中 
まず、戦後の高度成長期に冷蔵庫や自販機が普及するにつれ、冷たい物を飲食する機会が激増したことがあると思います。
喫茶店やレストランに入っても、大抵、氷入りの水が出てきます。
ビールも、もともとは大航海時代に脚気の予防のためにビールを船に積んで持って行ったそうで、温かいビールがむしろ普通だったのです。
ドイツでも常温で飲むのが普通ですが、日本では冷えたビールが当り前になっています。
女性がビールを飲むのも今や珍しくありませんが、婦人科系や泌尿器科系疾患の増加の一因と考えられます。

大きな原因は「下半身の冷え」とストレス・運動不足の悪循環

ほかにも頭熱足寒の原因は考えられますか?

田中
ストレス社会になっていることも大きな要因です。
イライラしたり緊張したりするとどうなるか。
頭に血が上るでしょう。
頭が真っ白になって、トイレが近くなり足が震えますよね。
頭熱足寒の状態です。
すると、頭熱なので冷たいものが欲しくなりますが、喉ごしはよくても冷えは下半身に行くので、反動で熱が頭に上るので、さらに頭熱足寒が進むという悪循環に陥るのです。

乳がんについては、冷えるというより熱が上の方に上がって詰まるというイメージです。
生理の時に胸が張って痛いようにです。
胸部には、胆経や胃経といった経絡(氣の通路)が走っています。
胆は肉月に旦ですが、旦は元旦の旦で地上から太陽が昇ることで初発の意味があります。
あれもこれもと多忙だったりイライラが続くと、胆経絡みで乳がんが起きる可能性があります。
胃は田に肉月ですが、田は土で「万物は土に還り(消)、万物は土から生じる(化)」わけで、合わせて消化です。
このような土の働きをするのが田の心である思考です。
ああでもない(消)、こうかな(化)という思考は田の心であり、それは田の肉月である胃そして胃経に反映されます。
すると、胃経絡みで乳がんが起きる可能性があるということです。
因みに、この考え過ぎは胃がんや膵臓がんの一因にもなり得ます。

多忙・イライラ・考え過ぎ等は頭熱足寒につながります。
だから、「ほとんどの病氣は歩けば治る」という雑誌の特集があるくらいで、歩いて足に氣血(きけつ)を満たす、つまり「満足」が良いのです。
7月25日刊行の新著『円通毉療の日常臨床』に「満足療法」としてまとめていますが、歩いていると考えごとが減り、頭が空っぽになりますよね。
頭熱……頭の血が発散するわけです。
念仏を唱えることにも共通しますが、悩みなど何かに執着することから離れ、空っぽになれます。
これが重要なのです。
漢方のキーワードは「恬淡虚無(てんたんきょむ)」。
恬淡とは物事に執着せず心安らかなこと。
虚無は仏教的に言えば空や無の境地ですが、言葉では表現しにくいものです。
何かに夢中になって空っぽになっている状態とも言えるでしょう。
こういったことに気づかず、医師も患者も部分だけを見てしまっている。
そうするとウィルスやワクチンなどにフォーカスしてしまうことになるのです。

だから根本的な治療にならないのですね?

田中 
そうです。
大切なのは「円通」です。
回らないとダメなんです。
心も回らなきゃいけない。
氣も血も回らなきゃいけない。
回ったら詰まりませんし、詰まらなければ腫れないのです。
腫瘍も炎症もすべて詰まってるところから起きるわけで、詰まらずに回れば健康、詰まって回らざれば不健康・病になるのです。

―運動不足も原因として考えられるかもしれないですね。

田中 
その通りです。
ただ運動といっても、無理にジムに行って鍛えたりジョギングしたりする必要はありません。
楽しく気楽なウォーキングがお勧めです。
基本は自分が快と感じたらOK。
不快と感じたらやらない、というのがいいと思います。

食と運動以外に「頭熱足寒対策」として考えられることはありますか?

田中 
「観自在」です。
これは心の問題ですね。
わかりやすいのは「貴婦人と老婆」の絵。

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観方によって、おばあさんにも見えるし、お姉さんにも見えますよね。
同じように、困難なことはピンチでもありますが、同時にチャンスでもあるのです。
このように物事を自在に観ることを、観自在といいます。
観自在の智慧によって、苦楽は表裏一体であるということに気づけば、苦は苦でなくなります。
さらにいえば、善も悪も全て成長発展のためには善だということです。
ちなみに「観自在」菩薩は、別名、「観世音」菩薩ですが、他に「円通」大士というのもあり、観自在は円通すなわち健康につながるので す。

「玉し霊(魂)」は、もともと回っています。
spin するからspirit というのだと思います。
前出の天人相応太極円通図でいう、白い勾玉と黒い勾玉がアンバランスだと回れません。
宇宙大自然は自然界円通図に示すように、みんなスピンしています。
円・球であり円通しています。
そもそも、宇宙はuni(一つの)verse(回るもの)です。
部分即全体の法則からすると、小宇宙といわれる私たちを含めて、自然界全体が、円・球であり、円通しているのです。

問題は心の持ちかたです。
自我に基づく、固定観念や、好き嫌い・善悪・苦楽の二元論をどう克服するか。
その答えが観自在です。
日々の観自在の智慧と工夫によって、善悪・苦楽などの二元論を克服して、すべては一つという、正念(一に止まる今の心)を保持することが大切です。
「吉凶はあざなえる縄のごとし」と言われるごとき心を持つことです。
そうすれば、心コロコロでカラッと、サラッと「恬淡虚無」の境地に近づけるでしょう。
そして、飲食と運動が適切であれば、霊・心・体(氣血)が滞りなく回って円通することができます。
これが真の健康に至る道だと考えます。

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六角田中医院院長 医師
元・世界中医薬学会聯合会 常任理事
田中 実(たなか みのる)

1998年六角田中医院開業。
伊藤良・森雄材両師に師事、東洋医学(中医学)の啓蒙に携わる過程で東洋医学の理解には道教・儒教・仏教、易経の理解が不可欠と気づき、四書五経・古神道・言霊・数霊・密教を含め研究に取り組む。
「生命・病・健康・癒し・自然治癒力・科学・宗教・教育・医師とは何か」等の諸テーマの一元的解明を試み、独自の医療哲学を確立。
2007年内科認定医、東洋医学専門医、認定産業医を辞し、自覚を込めて「生命毉(円毉)」と称す。
生命毉療・円通毉療を実践し、修身斎家治国平天下をめざす。
六角田中医院(漢方専門)京都市中京区六角通東洞院東入オフィス5ビル3F
075-256-0116(原則予約制・水曜休診)
HP:
http://homepage3.nifty.com/rokkaku-tanaka/

円通毉療から 見た健康法

円通毉療から見た田中先生から健康法を教えていただきました。
婦人病はもちろん、すべての病気に通じる「命」が喜び「魂」が回る方法です。

食べ物について知る

体は飲食が化けたものです。
基本は、腹八分目でよく噛み、米・野菜・味噌汁を主体に、魚と果物といった日本古来の家庭料理を。
断食、玄米菜食などは、人によりけりですので、本を読み専門家に相談しつつ、その反応を自分の体に聞いてみること。
もちろん、温度が冷たいものは避けて、温かいものを食べること。
飲み物は、白湯か黒豆茶。
白湯はあったかくても、ほのかに汗をかくことで、むしろ冷やしてくれます。
夏の冷たいビールなども、「冷たいものがダメだ」とわかったうえで少しずつ飲めば、ある程度ブレーキをかけられますし、冷たいものを飲んだ後、ちょっとあったかいもの 飲むということもできますよね。

Point

ポイントは回るかどうか。
回るためには、ベタベタしたものは良くないので、アイスクリームやケーキなど甘いものの摂り過ぎもNG。
サラサラした白湯がいいのもそのためです。
体重や体質を考慮せずに、一日2ℓの水を飲むのもよくありません。
体内に入れた分だけ出せることが重要です。

ストレス対策

ストレス対策のポイントとなるのは、心の在り方、「観自在」です。
黒白の勾玉が表裏一体である太極円通図もそれを表しているのですが、苦も楽も、ピンチもチャンスも、失敗も成功も、好きも嫌いも、すべては表裏一体であるということ。
すべてはものの見方次第であるということです。

Point

興味のある人は「般若心経」や「禅」について学んでみてもいいかもしれません。
「情熱大陸」や「プロフェッショナル」など、一つの道に達した人の番組を見るのもいいでしょう。

舞う・踊る

「舞う」は「まわる」ということ。
踊ることはすべて「舞い」です。
日本舞踊や阿波踊りなどにも回る動作がたくさん含まれていますし、世界各国の踊りを見ても、トルコのセマーなど旋回する動作はよく見受けられます。
フラダンスは円通を横軸にした「波動」を表現していると考えられます。
ヨガ、太極拳、気功など、なんでも構いません。

Point

どんなダンスでも構いませんが、自分が「楽しい!」と 思えることをやってみることが大切です。

ウォーキング

本文中にもありますが、にこにこと笑顔で歩ける程度のウォーキングを。
目標やスピードを決めるなど、「鍛える」ためのウォーキングではなく、いろいろ考えず、楽しく歩くといいでしょう。

Point

何も考えずに上半身の力を抜いて、上虚下実で歩くこと。
頭の血が足に向かい、頭寒足熱になれます。

肛門健康法

円通毉療では、肛門を締めたり緩めたりを繰り返す「肛門健康法」も大切な健康法のひとつ。
肛門の締まりを良くすることは体の中心である下丹田の充実につながり、心身の円通のための最重要ポイントとなります。
肛門が締まると、上半身が脱力して下半身が充実す る「上虚下実」の状態が得られます。

Point

肛門を直腸のほうに引き上げる感じで、肛門を締めたり緩めたりします。
吐きながら締めて、しばらく保ったの ち緩めてもOK。
相撲の蹲踞のポーズもいいでしょう。

書籍紹介

田中先生の壮大な世界観をもっと詳しく知りたいという方は、書籍で。
文化・伝統・易学・宗教などさまざまな観点から生命倫理を説く一冊です。
「舞う」の由来や、肛門がなぜ大切なのかなどについても、詳しく記されています。

『究極の医療は円通毉療』
田中実 著
発行:ルネッサンス・アイ
1,944円(税込)