今回はモザンビーク人の食事とそこから学んだ文化にスポットをあてようと思います。
街の寄宿学校ではパンにジャム、砂糖のたっぷり入った紅茶が朝ご飯。田舎では、パピーニャというトウモロコシ粉をどろどろに煮て砂糖をたっぷり入れたおかゆ状のものを、カシューナッツの葉をスプーン代わりにして食べます。どちらも砂糖をたくさん入れることで、エネルギー補給をします。
お昼と夜はトウモロコシの粉を煮て固めたシーマという主食をスープにつけて食べる料理やご飯にスープをかけた料理を食べます。
町のレストランメニューに必ずといっていいほどあるのは、フライドポテト。
ポルトガル植民地時代の面影でしょうか。街にはケーキ屋さんがあり、ケーキや焼き菓子、菓子パンがずらりと並んでいます。
地方都市や小さな町ではご飯を食べられる食堂やレストランがありますが、私が生活していた田舎の集落の村々には、ご飯を提供する店は一つもありません。仕事でお昼に戻れないことも度々あるので非常食は必需品でした。
ある日、村の人々とひと仕事を終えた際、村長さんのお宅でお昼に呼ばれ、チキンのスープとシーマを出してくれました。
チキンは村に住むモザンビーク人にとって高価な食べ物です。鶏を飼っている人はたくさんいますが、彼らが頻繁に口にするものではなく、主にお祝い事や特別な時の料理です。
モザンビーク人の友人の家に遊びに行ったときも、あたりまえのようにお昼をごちそうしてくれました。来客を惜しみなくもてなす心。食を通してモザンビークの文化の一面にふれ心が温まった瞬間でした。
食べ物はその国の歴史や文化を表していると改めて思いました。