畑を借りて2年目になりました。今までも他のところで借りたことはあったのですが、閉園して駐車場になったり、遠くて継続ができなかったりして、今は3度目のチャレンジです。
畑には普段の生活では見かけない生き物がたくさんいて、初めて黒いとんぼを見たり、土のなかから蛙が出てきてびっくりしたりします。そして、自然のなかで土に触れているとリフレッシュできます。10人くらいが借りている小さな農園ですが、野菜の種類やその成長具合、育て方なども人によってさまざまなので見ていて面白いです。
野菜を育ててみて思うのは、店に並ぶ野菜の立派さと野菜を育てることの難しさです。自分で育てるとうまくいかないことのほうが多く、店で売られているような大きさや綺麗な見た目にはなかなかなりません。形のいびつさや虫食いは当たり前で、虫がたくさん発生しても、週末にしか行けないのでほぼ自然任せです。その分、なんとか無事に育ってくれると嬉しいです。
また、育てた野菜を収穫したら店で購入した野菜と合わせて『素っきり野菜・果物洗い』でまとめて洗っています。水洗いでは取れない汚れが浮かんでくるので助かります。
店で売られている立派に育った野菜を見ると、土づくりから収穫まで、日々さまざまな工夫をして大変だろうなと想像するようになりました。また、野菜を大きく育てるために間引くので、小さな野菜を食べる時期が長く、その分収穫時期が待ち遠しくなります。店でちょうど良い収穫時期の野菜が当たり前のようにあるのは、たくさんの人たちのおかげだと、今さらながらに思いました。そして、野菜が育つのにこんなに日数がかかるのかと初めて知ることもあります。例えば、玉ねぎは収穫まで約9か月かかります。長い時間をかけて育てて、こんな安い値段で売って、農家さんは大丈夫なのだろうかと感じるようにもなりました。
毎年のように「異常気象」「10年に一度の○○」と言われ、最近は燃料や肥料など、さまざまなものが高騰して厳しい状況が続いています。また、農家は65歳以上の方が7割ほどと多く、農業経営体の数もどんどん減っているそうです。
もしかすると、今のように野菜や米を購入するのは、今後難しくなるかもしれません。どのような時代になるかわかりませんが、作り手の人たちの大変さに思いを馳せて、感謝の気持ちを大切にしたいと思います。
お客様サポートチーム
村上 紀子(むらかみ のりこ)
京都生まれ京都育ち。古民家が好きです。寒がりですが隙間風がビュービューふく古い家に住んでいます。木と土と紙。畳はやっぱり落ち着きます。