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でこぼこ道を歩むなかで

でこぼこ道を歩むなかで発達凸凹を持つ シンガーソングライターによる日々の気づき

応援ソングライター

yu-ka (ゆーか)

兵庫県生まれ。関西学院大学国際学部卒。日々の生活で感じた喜びや悲しみの感情たち、大切な人へのメッセージを曲にしてきた。2017 年シンガーソングライターとして活動開始。発達障害当事者で、発達凸凹の方を応援する『はったつソング』を作って歌ったり、一人ひとりに想いをヒアリングしてその方の背中をそっと押すようなオリジナルの応援歌『応援ソング』を作って届けたりしている。

みんなの自然な形を活かす道

投稿日:

会社組織で働きながら、ふと肌で感じたことがあります。「バランスよく仕事をこなすことができなければ、ここに居続けることは難しい」ということです。

人とのコミュニケーション、電話応対、メール、計算、臨機応変な対応、正確な事務作業、交渉、段取り、飲み会での気配り、空気を読むこと、など。
どこかの分野で、いわゆる「赤点」を取ってしまったら、なかなか組織には馴染むことができずに息苦しさを感じてしまう……そのような気がします。

苦手なことがあると働きづらい?

さまざま業務を、バランスよくマルチにこなせる方を私は尊敬します。しかし、例えば何か一点に秀でている。この仕事は極端に苦手な反面、あの仕事は得意。そのようなタイプの方にとっても働きやすくなるような環境になったらいいのに……と感じるのです。

そして、私自身を含め、発達障害を持つ人は、「発達凸凹」とも呼ばれるように、得意・苦手なことの差が大きいがために、不得手な業務で躓き、会社に居づらくなることが、とても多いように感じます。

しかしある日、私がシンガーソングライターとして、音楽ライブを開催するなかで気がつきました。「あ! ライブなどのクリエイティブな場でなら、与えられた仕事・役割に自身を無理矢理合わせるのではなく、その方に合う役割を、生み出すことができるのでは?」と。メンバーそれぞれが自然な形を活かしあってライブを創ると、どのような場になるだろう? とワクワクしました。

その後、『YU―KAと凸凹フレンズ』というチーム名で、お互いの好き・得意を活かし合って、ライブを開催。
味覚が敏感で料理が得意な方に、ライブ参加者への手料理を振る舞ってもらう。チョークアートの技術を習得し、趣味で描いている方に、ライブの看板を作ってもらう。副業でポップ制作をしている方に、CDのポップづくりを依頼する。定期的に文章を書くことが得意な方に、ライブの開催レポートを書いてもらう。習字が得意な方に、歌詞カードを筆文字で描いてもらう。

今挙げた例はすべて「発達凸凹」や、その傾向を持つ仲間に担ってもらった役割です。もし、「ライブを手伝いたい!」と手を上げてくださる方がいらっしゃれば、ピッタリな役割を作っていける自信があります。今後、私がシンガーソングライターとしての知名度を上げ、お客さまが増えたら、収益をもっと仲間に還元したいと思っています。そして、ライブをきっかけに、チームメンバーの、仕事の受発注が起こったらと思い描いています。

『応援ソング』を作り届け、お客様に喜ばれて対価を得たことで、自信がつきました。「自分はダメだ」というセルフイメージが、少しずつ変わりました。だからこそ、好き・得意なことで貢献し、対価を得るという経験をチームメンバーにもして欲しいと思います。これまで実際にライブで司会をつとめたことで自信がつき、自らセミナーを開くまでになったメンバーもいます。

でこぼこがあっても支え合える

印象的な出来事がありました。小さなお孫さんをもつ女性が、『YU―KAと凸凹フレンズ』のライブに来てくださったときのこと。凸凹を持つ運営メンバーがお互い支え合い、楽しそうに笑っている姿を見て、「うちの孫も大丈夫だ――」そう口にしながら号泣しておられました。「凸凹でも大丈夫」。仲間に支えられながら確信したので、とてもうれしかったのを覚えています。
「発達凸凹」に関わらず、得意なこと、苦手なことがあっても、みんながお互いに支えあっていける! ということを、ライブを通して非言語のメッセージで伝えていきたいと思います。

- でこぼこ道を歩むなかで - 2019年5月発刊 vol.140

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