不妊治療と漢方薬
44歳で妊娠・出産して以降、「どうやって妊娠したの?」と質問される機会が増えました。でも私自身は、今時ありがたいことに、不妊治療の経験がないんです。早寝早起き、季節と自分に合った食生活、自然栽培米の発芽玄米からエネルギーをもらっていた……から高齢妊娠できたかな? という感じ。妊娠対策というより「健康の基本」ですよね。
でもその基本が難しいともいえるので、まずは早寝早起きから始められてもいいかと思います。そもそも、子どもでもできない限り、早寝って難しくないですか? 当時の私、遅くとも21時前には寝てましたから……。
ママ友でも、年齢問わず、不妊治療経験者はとても多いです。助産師さんから、初めての妊娠の場合、39歳、43歳の壁は厚いとうかがいました。そのあたりで妊娠率がグッと下がるそうです。
私が直接聞いたなかでの妊娠最高齢が、45歳初産の方。不妊治療のために退職し、退職金はほぼ全額を不妊治療に投資した、とおっしゃってました。かなりの金額なのが予想できます。
その方が妊娠できた背景には、もちろん資力も大切ですけど、さらにお医者様の技術、そして「漢方薬」と鍼灸治療、があったそうです。
病院のそばに鍼灸院があって、不妊治療に合わせて施術を受けていたとか。また、旅先で「漢方薬」のよさを知り、数種類の漢方薬を飲まれ、体の内側から整えていったそうです。
46歳で乳児を育てているその方にお会いした時、とてもお綺麗で、素晴らしいなぁと思いました。人によっては更年期の症状も出ている年齢なのに、肌もつやつや。漢方薬は続けてらっしゃるとのことだったから、私も始めようかなとか思ってしまいました~。
薬膳で体質改善
前回書いた、一人目を40歳で体外受精で授かり、二人目を44歳で授かった方は、漢方薬ならぬ「薬膳」の実践者です。
大学時代の過度なダイエットがたたって、20代後半で、医師から、妊娠できない体であると通告されたそうです。「卵巣が軽石のようになっている」と言われたんですって。
健康な体をこんなことにしてしまって、と涙ながらに悔やまれ、結婚なさって以降の30代は、不妊治療に明け暮れたとのことでした。でも、できなかった。経済的にも限界、というタイミングで、香港に住む機会を得たそうです。日本より不妊治療費用が安いかもしれない、と期待したところ、それは見当違いで、でも中華圏の生活に根付いた「薬膳」的食べ方に、大いに刺激を受けたとのこと。
薬膳は、生薬になるものも食べますけど、口にするもの全体で治していく、中医学の食養生の体系です。家族の誰それの具合が悪いから何を食べさせる、冷やさないように食べる、季節に合わせて食べる、という、考えたら当たり前のことが生活で自然に行われていた。元々、過度なダイエットができるくらいある意味凝り性な方ですから、食生活を薬膳的に変えていったところ、40歳を超えての初妊娠に至ったとのことでした。やはり医食同源。口にするものは大切ですよね。
難しいことを考えなくても、まずは日常で、冷たいもの減らしましょう、とその人がおっしゃってました。私も助産院で言われました。冷蔵庫から出したての水分に、さらに氷を入れて飲まないようにしましょうね。腹から冷やしてどうするんですか? 外食時も、水に氷は入れないでもらいましょう。飲み物を常温以上にする、果物をあえて冷やして食べないだけで、冷たすぎるものが、自然に日常から消えていきますよ。
おひさまのぬくもり(天然シルク)
レッグウォーマー
そして足首(三陰交)は守りましょう。ストッキングで冷えるのがわかるようになりますよ。
プレマ株式会社東京スタッフ
望月 索(もちづき さく)
8歳、5歳、1歳の三姉妹の母。
人一倍不摂生な出版仕事人が妊娠、出産、育児と経験を積むうちに、気づくとハードコアな自然派お母ちゃんに。
編集、ライター、プレマの東京スタッフ。
編著に『子どもを守る自然な手当て』、訳書に『小児科医が教える 親子にやさしい自然育児』など。
楽だから自然なお産ご質問などは下記ブログまで
http://macro-health.org