私が栄養補助食品を開発するときに大切にしているコンセプトがあります。それは「食事のように摂れること」です。もう25年ほど自然食業界にいますが、よく質問されてきたのが、たとえば「夫が○○病なので、○○(サプリの名称)を飲ませたいんだけれど、嫌がって飲んでくれない」とか、「子どもに気づかれないように食事に(高栄養を)盛っておきたい」というような、こっそり口にいれてあげたいというご相談でした。
いきなり医薬品ではないカプセルや錠剤を手渡して、あなたにはこれが必要なのよと言われても、だれでも警戒しますし、たとえ夫婦であろうとも考えていることはまったく違うのが常なので、親切の押しつけは関係性を破綻させることにも繋がりかねません。プレマで買い物していることが配偶者にバレて怒られた、なんて笑えない話も耳に入ってきますが、これも買い物そのものというより価値観の押しつけがもめごとの原因なので、正しさを軸に話をしないようにご注意ください(笑) 別の言い方をすれば、某国の大統領が自らに刃向かうものに対して食事や飲み物に毒を盛って毒殺しようとするのはエゴ、大切な家族に栄養をこっそり盛って健康に過ごしてほしいと願うのは愛だといえるでしょう。私はエゴではなく愛を応援するために、この品を開発したといっても過言ではありません。
この考え方は私が作るジェラートにも同じ発想が盛り込まれていて、お菓子と思って甘くて冷たいジェラートを食べると、現代人に不足する栄養素がしっかり摂れるというのも、まさに「愛を盛り付ける」という発想です。食べた人はなんだかよくわからないけど、身体も心も軽くなったと思えるようなものや周波数をお菓子のなかに入れ込むのは私が大好きな手法で、チョコレートを作ろうが料理を作ろうがパンを作ろうが、同じような効果が現れるような工夫を凝らしています。
さて、この品を開発した当時、まだうちの子どもたちはかなり小さかったのです。この子たちが幼いころには菜食に近い食事をさせていた関係もあって、カルシウムやミネラルの不足については、しっかり考えておかないといけない課題でした。それならば、必ず毎日食べるごはんのなかに吸収されやすい栄養を入れておけば、必ず口にすることになりますし、咀嚼と一緒に飲み込むので、水でカプセルを飲み込むよりは唾液の力を借りてさらに分解され、吸収されやすくなると考えました。さらに、ネーミングについてもカルシウムやマグネシウム、各種の微量ミネラルを含むとなればつい「骨」を連想しがちですが、実はこれらの働きは骨を強くするだけではなく、心と身体に安定感を与える、つまり「がまんする力」も与えてくれますので、キレやすいお子さんが社会問題化していた時期ということもあって「元気☆がまんの素」と名付けることにしました。
当時、製造をお願いしていたコーディネーターの方からはこんな名前にしたら売れるものも売れなくなるとずいぶんダメ出しされたのですが、結局私が押し切って、この不思議な名前になっています。子ども向けのように見えるパッケージですが、実は妊娠授乳期のお母さんや、更年期を迎えた女性には、カルシウム、マグネシウム、微量ミネラルの組み合わせは絶大な力を与えてくれるものですし、働き盛りの男性もストレスや外食に対応するためには絶対的に必要な要素を兼ね備えていますので、「家族全員が幸せになれる素」ともいえるでしょう。むしろ、最近は高齢者のカスタマーハラスメントや強引な運転が問題になっていますので、心のコントロールをしやすくする意味でも役立ちます。もちろん骨も強くなりますので、いつまでも自分の足で歩ける骨格を養います。世代を問わず役立つのが、私が皆さんの食卓で「盛ろう」としている愛なのです。