環境の変化は私たちを成長させる

新しい年を迎えるというのは、新鮮で気持ちが引き締まりますね。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、私事ですが、昨年11月末に引越しをしました。今回の引越しを通して改めて痛感した大事なことがあります。きっと読者の皆さんにも役立つと思うので、そのことをお話しします。

今回の引越しは、同じ市内で移動距離も車で10分ほどだったのですが、引越しにより激変した点がひとつあります。それは「環境」です。この環境変化が、驚くほど私と家族(夫と愛犬)の心と身体に影響を及ぼしたのです。

目に見えない影響を感知する

以前住んでいたのは、駅まで徒歩圏内。車・人ともに交通量が多く、多種多様な飲食店を楽しめる活気があり、利便性の高いエリアでした。ただ、どうもそこに住んでいる2年弱、いろいろ取り組むのですが、心身が十分に休まらず集中力が持続しない感覚がありました。夫も私も基本的には気分が安定している方なのですが、なぜか気が滅入ることが多く、非常に不思議でなりませんでした。愛犬は極度の不安症になって問題行動が激増することなどがあり、「もしかしたら環境の影響が大きいのではないかしら?」と考え、引越しを決めたのです。

その決断は間違っていなかったことを、新居に移り住んだ初日から確信しました。なぜなら家族全員の調子が明らかに上向いたからです。

新たに引っ越した先は閑静な住宅街。駅まではバスや車が必要ですし、近くに飲食店はありません。とても静かなのです。以前の場所をあらわす言葉が活気なら、今回は静寂という言葉がふさわしいとさえ感じます。

そんな新居に移り住んで以来、愛犬を含め私たち一家は気分が明るく晴れやかで、思考はクリア、らくに集中できるようになりました。特に愛犬の変化は顕著で、以前とは別の犬のように明るく陽気で、よく遊び、よく散歩をするようになりました(以前は外に出るのも不安がって一苦労だったのに)。

今回の引越しで痛感したのは、環境の影響とはいかに大きいかということです。けっして、駅周辺は悪くて、閑静な住宅街がよいという話ではありません。環境が人に与える影響は目に見えないけれど、確実に私たちの心身の状態、ひいては能力の発揮にまで大きく関わっている。その事実に気づき、日々のなかでできる限り対応することが大事だと改めて痛感しました。いままでも季節や気候の変化、月の満ち欠け、これら自然環境が心身に与える影響を学び、そして感性・感覚でキャッチして対応してきたつもりでしたが、つくづく今回の経験で環境の影響は大きいと実感しました。知識で知るだけよりも、身をもって体験するのが一番ですね。