「月が膨らむと、私たちの身体も膨らむって知ってた?」
ある日、知人とランチをしていたら、こんな話をしてくれました。
「月が膨らむ」というのはイメージの話ですが、まんまるい満月に近づくにつれて、私たちの身体は膨らみ、吸収する力が強まるのだそうです。ですから、ビタミンやミネラルが豊富なものを食べたり、パックをしたり、身体に良いものを取り入れることを意識するととても良いとのこと。
一方、新月に近づくにつれ、私たちの身体は排泄に優れ、引きしまっていくので、デトックスを意識し、半身浴を強化したり、排水作用のあるキュウリやしょうがなどを食べると効果的と教えてくれました。
このように月の周期を意識して生活することはとても大切で、私たち日本人も、明治5年までは「太陰暦」といって月のテンポで生活をしていました。それが様々な理由から「太陽暦」が使われるようになり、月のテンポから太陽のテンポへと生活が変わっていったのです。
前回、「達人」「プロ」「ベテラン」が無意識に使っている「テンポ116」は月のテンポだったというところまでお話をしました。冒頭にお話ししたように、月の存在は私たちにとってとても身近で大切なものです。でも、実際にプロたちが「月は私たちにとって大切なものだから、月のテンポを使おう!」と意識して使っているかというと、そうではないような気がします。では、なぜ自分の能力を最大限発揮しようと訓練を重ねると、自然と月のテンポになっていくのでしょう。
体内時計はどこにある?
みなさんは「体内時計」という言葉を聞いたことがありますか?「腹時計」など、私たちの身体には時計の役割を果たし、食べるタイミングや寝るタイミングを教えてくれるセンサーがあります。体内時計は体内に実際に存在することが解明されていて、眉間のあたりにある「視交叉上核(しこうさじょうかく)」というものがそれにあたります。ここから体内に色々な指示を出していくのです。
ある日、この体内時計の正確性を計る実験が行われました。まず、太陽光が一切入らないように窓などは全部覆い、時計はもちろん置きません。そして、テレビ、ラジオなど時間の感覚が分かるものは全て取り除きました。その中で普段と同じように生活をしてもらいます。もちろん外出はできませんが、食べたい時に食べてもらい、寝たい時に寝てもらいました。すると、私たちは時計がなくてもいつもと同じくらいの時間に食べて、いつもと同じくらいの時間に寝たり起きたりできることが分かったのです。
ただ1つだけ違うことがありました。それは、1日約1時間ずつ生活のサイクルがずれていくということです。要するに、私たちは普段、24時間サイクルで生活していると思っていますが、体内時計は25時間サイクルで動いていることが分かったのです。
ではなぜ、体内時計は25時間サイクルなのにも関わらず、私たちは24時間サイクルで生活できているのでしょうか?実は、朝起きた時、目から一定の強い光を入れることで体内時計がリセットされるということが分かっています。このことで、1時間のずれを体内時計は毎日修正してくれているのです。
「月のテンポ」は体内時計と同じテンポ!?
ここで、前回のお話を思い出してみましょう。太陽の1日は24時間。月の1日は、24・8時間。体内時計の25時間に近いのはどちらでしょうか? もうお分かりですね。月の1日は体内時計の1日とほぼ同じ。私たちの体内時計が求めるテンポは、月のテンポだったのです。
「プロ」「ベテラン」「達人」は、訓練を重ね、自分が一番集中できて、心地よく、能力を最大限発揮できるテンポを無意識に習得しています。それは自分の身体が本来持っている体内時計のテンポに忠実であり、体内時計のテンポは月のテンポと同じテンポ116であるということがこれで分かりました。
このことで、「ベテランたちのテンポ」「体内時計のテンポ」「月のテンポ」という3つの点が結ばれていったのです。
次回へ続く
片岡 由季
片岡 由季氏 武蔵野短期大学にて国際教養学科および秘書コースに在籍。 その後、玉川大学英米文学科に編入。 前職はNPO法人日本ケアフィットサービス協会にて「サービス介助士」の育成に携わり、全国の企業研修を担当。 2010年4月より父である片岡慎介氏の後を継ぎ有限会社ビュージックの代表取締役となる。 現在は、断食道場やサロンなどで「月のお話会」を行い、「なりたい自分」「輝く自分」になる為の月のテンポ活用法をお伝えしている。 |
ゼッテン・116 高周波をスピーカーから発信し、付属の可聴音CD(テンポ116の音楽)を流すことで潜在能力の活性化を図ります。 |