有害電磁波対策。私が創業したときからの大きなテーマで、この問題に向かい合ってから、もう18年が経過しました。当時は、この言葉を使うだけでも「怪しい」と後ろ指をさされ、その数年後には「白装束の団体ですか?」などと嘲笑され、東日本大震災くらいまでは「闇の組織から電磁波攻撃をされているので、助けてほしい」という専門外の質問電話が殺到していました。そのうえ、認知がこのレベルでしたから、事業としては非常に厳しいもので、持ち出しばかりで利益が出ないという悪循環でした。しかし、現代の便利さと引き換えに被っている典型的なリスクであるという私の認識は変わることがなく、とにかく必死にこの対策を説き、提案し続けてきました。
社会のムードが変わったのは、大震災から数年経ったころからです。同じことを話していても、聞く人の真剣度が違い、品物の売れ方が大きく変わってきました。それ以前は有害電磁波といえば、送電線近くの健康リスクや携帯電話、電子レンジ、IHクッキングヒーター、ハイブリッドカーの話が主流で、私が何度も「ほんとうに危険なのは、屋内配線からの電場です。このリスク対策に必要なのが面でおこなうアースです」と説明はしても、理解いただくことは非常に困難でした。
しかし、二〇〇九年に(一社)私が理事長として日本電磁波測定士協会を設立(現在は日本電磁波協会に改組、私は理事長退任済)、二〇一〇年ごろにアメリカでアーシングの本が出版され、追って翻訳本が出てきたころには、かなり話が理解してもらえるようになってきて、実際にアーシングに関する製品が売れるようになってきたのです。いくら食事を変えてもアトピー性皮膚炎が良くならない、何をしても慢性疲労が抜けない、偏頭痛や精神的な問題が発生する……。そういった従来の自然療法の世界では全く認識されていなかった、私たち現代人が便利さと引き換えに抱えてしまった問題は、実はとても簡単な方法と、ちょっとした工夫で解決が可能であることを、繰り返し本誌やホームページにも書き、お話もし、対策製品も販売してきました。もちろん、食事や生活習慣が前提にあることは間違いありませんが、努力家の人ほど「これだけがんばっているのにうまくいかない」と失望し、諦めてしまうことがあってはならないと、そういう一念で電磁波問題を提起し、具体的な方法を提示してきたのです。
未だ、大きな誤解が蔓延
『電磁波99%カットホットカーペット』。最近はよく販売されていますが、この言葉の意味を理解している販売店はほとんどありません。もし、ほんとうにわかっているとすれば、このような表現はできるはずもなく、この文言で何かが販売されていれば、それは販売者の誤解、理解不足、または誇大広告の典型的な例でもあります。何が誤解なのかは、この記事で説明するのは限界がありますので、詳しくは弊社のホームページをお読みいただくとして、とても簡単に説明すると、
電磁波=電(場)+磁(場)+波 の合成語である
ということに集約されます。磁場だけ低減しているだけの製品を、電磁波カットと呼ぶのは明らかに間違いです。つまり、最近知られるようになった「体内に帯電した電気を大地に繋げて抜く=アーシング」という行為で得られるメリットとは全く逆、体が帯電し続ける製品が「電磁波カット」とは酷い話だと思いませんか?
リスクを減らそうと思って買った品が、実は大きな問題を引き起こす帯電をさらに酷くするものだとすれば、私たちは全く報われないどころか、かえって状況を悪くしてしまいます。新しい家ほど、40年前から比較すると何十倍という屋内配線が壁の中に張り巡らされています。枕元には充電中のスマホ、昼間はパソコンという暮らしでは、磁場を受けているだけではなく、ものすごい帯電をし続けているのが私たちの生活なのです。意識的にアーシングする、または家まるごとアースされた状態にする以外には、この深刻な全く目に見えないリスクから遠ざかることはできません。原発事故後、放射性物質から逃れたいと必死になった方も多いと思いますが、電気があるところなら常に電気の問題を受け続けているということもまた、忘れてはならないのです。
最後に一つだけ大切なことを。最近になって一気に溢れてきたアーシンググッズですが、間違ったものを購入すると、接続時に感電を起こす、または落雷のときに高圧の逆電流が流れて火災や高圧感電の原因になり得るものが、たくさん販売されています。長年、電磁波対策に従事してきた電磁波のプロとして、今年は安全で効果的なアーシンググッズを、再度、情報をわかりやすく整理してご紹介していきますので、どうぞご注目ください。
京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。
保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。