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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

創業20周年

投稿日:

平成最後の紀元節2月11日、おかげさまで弊社は創業から20年目の日を迎えます。これもひとえに、稚拙な私たちを支えてくださったお客様、そしてお取引先様のおかげです。この場を借りて、心より御礼申し上げます。

思い起こせば、創業当時の私には物質的な豊かさは何もありませんでしたが、アトピー性皮膚炎を持って産まれてきた娘が一人いました。この娘をなんとか立派に育てたい、せめて辛くないようにしてやりたいという一念で、自然療法を知る方に教えを請い、手に入る関連した書物を読み漁りました。今のようにインターネットを開けば何でもわかる時代ではありませんので、とにかくやってみるほかありません。効果があると本に書いてある野草があれば摘みに行き、買わなければならないものは、電話帳を頼りにあちこちの店を探し回りました。たとえ探していたものを見つけたとしても、それが安いのか高いのか、評判が良いのか悪いのかも調べる方法はなく、無理をして買ったものもあります。あまり売れていないような品であれば、「お取り寄せです」と言われ、電話がかかってくるのを2週間ほど待ってまた店に出向くというのは当たり前のことでした。

そんな苦労もあって、自分が探してきたもののうち、顕著な効果があったものを販売すれば自分の生活も維持できるし、同じ悩みを持つ方にもよろこばれるのではないかと、家賃1万5千円の市営住宅の一室に品物を集め、週末に京都の伝統市やフリーマーケットで「プレマ事務所」の屋号で販売する形から始めたのがちょうど20年前。そんなことをしているうちに、探し物の過程で見つけた薬店の経営者の方から声をかけていただき、「プレマ事務所」を続けながらその会社に就職することになります。二足のわらじで週末には市に立ち、平日は会社勤めがスタート。任された薬店はみるみるまに大繁盛して、「薬を売りたがらない薬店」として一気に知名度が高まりました。しかし、当時のこの会社の方針〝できるだけ高いものを、効率よく売る〟という方向性に疑問を感じていた私は、会社員として求められている責務は果たしながらも、自分のあるべき方向を考え続け、「ほんとうに必要なものだけを、もっとも便利なかたちでお届けすることはできないだろうか」と当時まだ黎明期だったインターネットに可能性を見いだします。

参考書片手にホームページを開設したのが1999年11月のことで、これが大きな転機になります。楽天市場の開業直後、Amazonジャパンの設立前という微妙なタイミングでのスタートでしたが、みるみるまにお客様からご注文をいただけるようになりました。その一方で、勤めていた会社との方針の違いはますます大きくなり、その後1年ほどでダブルワークは終了。自分の事業にのみ集中できる環境となって京都太秦に移転し、自分の店と通販というスタイルを確立します。

絶対に3・11を忘れない

多くのお客様にご愛顧いただくようになり、会社経営にもかなり慣れた2011年3月11日。この国はとんでもない惨禍に見舞われました。私が高校生の頃から憂慮していた原発事故が現実のものとなり、今もなお福島の苦境は何も変わっていません。このときから、私は自分の仕事が単なる物売りではないことを強く自覚し、あるべき方向を模索し続けてきました。その結果がプレマシャンティ・シリーズをはじめとする自社の名前を冠した品の相次ぐリリースです。他社製のものには、どうしても信頼性の限界があるため、自分たちが製造の深くまで入り込んで可能な限り多くを確認し、また具体的な改良を加えるために全国の生産者とのネットワークの構築をスタートしました。同時期から自社での農業生産も始め、すべては福島の出来事に対する学びと償いの道となりました。また、多くの自然食品や機能性食品の類いはおいしくないということも大きな問題と自覚し、「へ理屈よりも、まずおいしい」ということに新たな軸に置いたことで、自社ブランドを皮切りに、最近のジェラート製造に至るまで一貫して「ああ、おいしい」といっていただけるような品作りに注力することになります。

そして私が20年の月日を経て至ったのが、1月号の本稿で表明したように、誰かの『痛い・辛い・悲しい・さみしい・やりきれない気持ちをすべて水に流す何かを作るために生まれてきたと確信』する気持ちでした。決して安くはないけれど、口に入れて「ああ、おいしい」と感じていただく瞬間に、食べる人に平安が訪れることを強く念じ、それは必ず果たされると信じて仕事に取り組んでいます。私の存在のすべてをかけて、それをなし得る素材、それをなし得る人材、それをなし得るネットワーク、それをなし得る技術、それをなし得る背景と純粋さを求めてまいります。

創業のきっかけとなった長女も、今年から教師として働くことになりました。電光石火の20年でしたが、大切なことを、大切にする人になってほしいと願っています。

魂から温める ぬくもり☆めぐり茶

春先にかけて何をどのように食べて過ごすかが、一年の健康状態を決めるといっても過言ではありません。
特殊なブレンドで仕上げた梅醤番茶の進化版である「ぬくもり☆めぐり茶」は、この品の魅力がわかるお客様方からの
オーダーが殺到していて現在欠品中ですが、2月中旬には再入荷する予定。
地味な品なのに、年々評価が高まっている理由を、どうぞ今すぐ予約して、ご自身で確認いただけますよう。

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創業20周年

- 中川信男の多事争論 - 2019年2月発刊 vol.137

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