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きのくに子どもの村通信より

【Vol.31】学校づくりのこぼれ話(12)ミーティングと教師

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きのくに子どもの村通信より  学校づくりのこぼれ話(10)自由学校のひろがり

学校法人きのくに子どもの村学園
かつやま子どもの村小・中学校
かつやま子どもの村小・中学校の教育目標は「自由な子ども」です。生き生きとし、好奇心旺盛で、集団生活に必要なマナーを身につけている子どもです。

〒911-0003 福井県勝山市北谷町河合5-3
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がけすべり禁止?
 「では、崖はすべってはいけない、と決めていいですか。」

 議長が確認する。一斉に「はーい」と声が上がる。

 議長「じゃ、みなさん、これからは、あの崖ではすべらないでください。」

 再び「はーい」という声が響く。「あの崖」とは、10周年広場の西側の急斜面だ。40度以上もある。だれかがすべった跡がある。危ないからやめようという。子どもからの発議だ。

 私がそろそろと手をあげる。

 議長 「はい、堀さん。」

 学園長でも「さん付け」だ。先生と呼ばれる大人はいない。

 堀 「あの崖をすべりたいという人は、いないのかなあ。」

 議長 「すべりたい人はいますか。」

 何人もの子が「はーい」と応じる。女の子も混じっている。

 議長 「では、あの崖をすべりたい人は手をあげてください。」

 半分以上の子が手をあげる。小学校の男の子は大部分だ。

 堀 「こんなにたくさんいるんか。何かいい方法があるといいね。」

 議長 「いい考えのある人はいませんか。」

 ポツポツと手があがる。話し合いのやり直しだ。今年度の初めの全校集会のひとこまである。

長いすべり台を作ろう
 あれこれ意見が出て、けっきょく、すべり台を作るといい、ということになる。だれかが「工務店にたのんではどうか」と提案する。もちろん子どもの村の工務店のことだ。

 議長 「工務店では、あの崖にすべり台を作れますか。」

 工務店の子 「作れるかどうか。作りたいかどうか。クラスでミーティングしないと何ともいえません。」

 一週間後、工務店から「二学期に作ります」という回答がくる。みんなで盛大に拍手して、この件はめでたく落着。どんなすべり台になるのだろう。かなりの難工事が予想される。

楽しみな話し合いを
 ミーティングには問題の処理という役目もある。しかし、意地悪された。悪口いわれた。物をこわされた。盗られた。通学の電車でさわいだ………といった案件が続くと「あーあ、またミーティングか」という気分になる。雰囲気がくらい。

 くらい議題が続くと、安全で無難な結論に走りがちになる。今回の崖すべりがいい見本だ。崖すべりを禁止すれば危険は避けられる。大人も安心できる。しかし禁止するだけではつまらない。自由学校のミーティングとしては情けない。大人の考えを子どもが先取りするような話し合いは、もっとつまらない。ミーティングをする楽しみがない。

 ミーティングのもっとも大事なねらいは、子どもの失敗や問題行動の後始末ではない。自分たちの生活を自分たちで「より楽しく、より自由にする喜び」を味わい、そのための力をつけるのが大切だ。崖すべりは危険だからやめようというのでは、たとえ子どもが納得しても、たいしたミーティングとはいえない。こういう時、こどもたちの目がより積極的な方向へ向くように、控えめにうまく介入するのは、自由学校の大人の大切なつとめである。

子どもも大人も話し合いの練習が必要
 きのくにが開校した時は、全員が転入生だった。話し合いで決めるという経験がほとんどない。人の話を聞いて意見をまとめる練習をしていない。全校集会が自分たちにとって有意義だという実感もない。だからものすごく騒がしかった。もちろん議長も慣れていない。意見が二つ出ると、すぐに多数決に走る。今とは月とスッポンである。

 大人も慣れていなかった。
 ◇子どもの話に口を出すまいとして、ひとことも発言しない。
 ◇大声で発言する。
 ◇途中で「あとは大人で決めるから」と話し合いを打ち切る。
 ◇ミーティング中に船をこぐ。
 ◇子どもに話しかけられると応じてしまう。
 ◇発言が長い。脈絡がはっきりしない。声が小さい等々。

ミーティング上手とは
 私は、大人たちにいくつかの注文をつけた。まず三大原則。
 1.真剣に話し合いに参加する。真剣さを態度(発言、まなざし、相づちなど)で表わす。
 2.議論が交錯したら、交通整理をする発言をする。
 3.発言は短く、長くても一分以内で。一つの文は、活字にして70文字以内。そして、しかし、なぜなら、などでつなぐ。
 
 つづいて小原則。
 ◇落ち着かない子は抱っこする。
 ◇意見が対立したら、第3の道も模索する。
 ◇目立たぬように後方にすわる。
 ◇票決では、少し遅れ気味にそっと手をあげる。
 ◇ユーモアが大事。時にはボケ発言をして盛り上げよう。ニイルは、これが得意だったらしい。

- きのくに子どもの村通信より - 2010年3月発刊 Vol.31

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