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鍼療室からの伝言

鍼灸師の西下先生による陰陽や自然食。二十四節気など古来の智恵のお話

圭鍼灸院 院長 鍼灸師
マクロビオティック・カウンセラー

西下 圭一 (にしした けいいち)

新生児から高齢者まで、整形外科から内科まで。年齢や症状を問わないオールラウンドな治療スタイルは「駆け込み寺」と称され医療関係者やセラピストも多数来院。自身も生涯現役を目指すアスリートで動作解析・運動指導に定評がありプロ選手やトップアスリートに支持されている。

最後の日だとしたら

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「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」スティーブ・ジョブズ氏は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けるのを日課としていたそうです。毎朝とはいかないまでも、私もときどき同じことをします。この問いは、物事の優先順位を見極め、一日一日を大切に、一生懸命に生きることにつながると思います。人生最後の日、すなわち死は、いつか必ずやってくる。だけれども、できれば考えたくない気持ちもあるでしょう。その理由は、怖いからではないでしょうか。死を恐れるのは、未体験だから。以前本稿で触れたことがありますが、人は未体験のことに弱いものです。だからいろんなことに挑戦して、未知のことを既知へと替えていき、人としての器を大きくしていきます。だけれども、死はいつまでも未体験。人から体験談を聞くこともない。だから怖いのです。とはいうものの、すべてのものに生命があり、死は決して避けられるものではありません。だからこそ、物事に優先順位をつけ、自らやりたいことを選択していくことが必要なのでしょう。

自然死のすすめ

初診の際に「末期ガンで、やることはないと医者から言われまして……」と打ち明けられることがあります。そんなときはたいてい、「気を悪くされるかもしれませんが」と前置きしたうえで「良かったですね」と伝えます。やることがないから自由を与えられた。なまじっか「手のつけようがある」状態だったら、入院はいつ、手術はいつ、その後は……、とスケジュールを決められてしまうことが多い。だけれども「手のつけようがない」と言われたことで、自分で考えることができて、そして今ここにいらっしゃっている。なので「良かったですね」なのです。

「『早期発見の不幸』、『手遅れの幸せ』」「『できるだけの手を尽くす』は『できる限り苦しめる』」医師の中村仁一先生は著書『大往生したけりゃ医療とかかわるな ―「自然死」のすすめ』のなかで、そう述べられています。決して医療を否定するつもりはありませんが、自宅療養によって最期のときまで自分らしく生きられる人が存在することも事実。患者さんのご家族から「旅立つ日の朝まで自分でトイレに行ってたんですよ」とお聞きすることも少なくありません。

こういうご家族の話をお聞きすると、ご家族のお手当てを喜んでおられた方が、あるときからお手当てを拒むようになり、やがて食べられなくなる。水さえも飲めなくなり、口が渇くだろうからと霧吹きで水をかけてあげただけでも嘔吐くようになる。何かを体内に入れることを、体が拒むようになっていくのです。人は食べないから死んでしまうと思われがちですが、実のところ、死期が近づくと食べられなくなると考えるほうが良さそうです。そうして旅立っていくことを「良かったですね」と喜べるようになりたいものです。

万が一に備えて

仏教では「生・老・病・死」を人間の持つ根源的な苦悩として「四苦」としています。こればかりは避けようがありません。不慮の事故もあるし、自然災害もあるわけで、年齢に関係なくやってくるともいえます。だとしたら、避けてばかりはいられません。もしものときにはどうするか、家族や大切な人と話し合っておくことが必要です。

とくに災害時には、自分の身を最優先し、安全を確保してから家族の安否を確認する。そのために、避難した後にどこで落ち合うかなど、事前に話しておくべきことはいくつもあるはずです。

すぐにでもご家族や大切な人と話してみましょう。離れているのであれば、メールでもいい。今日が人生最後の日だとしたら、それこそが本当にやりたいことではないでしょうか。

- 鍼療室からの伝言 - 2019年4月発刊 vol.139

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