「脳腸相関」という言葉が有名になって市民権を得るようになってきました。私たちは創業の25年以上前からこのようなことを言い続けてきましたが、最初の10年くらいは「変な宗教の教えだ」というような書き込みをあちこちの掲示板にされてしまい、ずいぶん苦労したのが嘘のようです。世界中でどんどん研究が進み、一般のメディアでも取り上げられるようになっているからです。
その最新の研究を踏まえて、少し詳しく解説しましょう。腸は「第二の脳」とも呼ばれる独自の神経ネットワークを持っていて、脳からの指令がなくても独立して活動が可能であることがわかってきました。脳腸相関とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼし合うことを示す言葉として用いられています。例えば人間をはじめ多くの動物は、ストレスを感じるとおなかが痛くなり、便意をもよおしてしまいます。これは脳が自律神経を介して、腸にストレスの刺激を伝えるからだとされています。逆に、腸が有害な病原菌に感染すると、脳で不安感が増すとの報告があります。また脳で感じる食欲にも、消化管から放出されるホルモンが関与することが示されています。これらからわかることは、「腸の状態が脳の機能に影響を及ぼしている」という事実です。このように密接に関連している脳と腸ですが、最近では、有害な病原菌だけでなく腸内に常在する細菌も脳の機能に影響を及ぼす、という研究が注目を集めており、「脳-腸-微生物相関」という言葉も提唱されています。私たちのお客様であれば、この程度のことはよく知っておられるでしょうし、日々の腸の変化、もっとわかりやすくいうと「便の質の変化」がご自身のメンタルや体調にも関連することは実感しておられると思います。しかし、いざ「腸活(腸内の細菌バランスを、よりよい方向に変化させる日常の取り組みを意味するスラング)」となってくると、商品が絡んでくることもあって嘘も含めた玉石混交で、かなりの誤解が存在しています。特に、コンビニやスーパーで売っている微生物飲料などは、最新の研究を経て作られているにもかかわらず、表示を見ると有害性が指摘されていたり、高カロリーだったりして日常的に摂るべきではない添加物や多量の糖分が添加されています。せっかくの効果がその有害物質で打ち消されている不可思議な商品がたくさん並んでいます。これもひとえに一般人の味覚や嗜好に合わせて味の設計をしようとするあまり、本来の研究の成果が台無しになっているのではないかという気がしてなりません。売れればよいのですから、それは仕方のないことではありますが、理想的な腸活はどのようなものであるべきかを簡単に整理しましたので、読者の皆さまのお役に立てば幸いです。
表の読み方
市場のすべての腸活関連商品を比較することはできませんが、概ねこのように比較できます。まず、意味ある腸活のためには、「菌の性質(なにに働くのか)」「菌の栄養(えさ)」「菌の働かせ方」、「身体を汚す成分の存在」と4軸で確認することです。
乳由来のヨーグルトは、動物性の乳自体が腸を汚すこともあり、事前にしっかりと食物繊維を摂っておく必要があります。しかし、これは簡単ではありません。大豆などの植物性ヨーグルトは、おからなどの食物繊維を捨てたもので作るので、同様に繊維が足りません。オリゴ糖の類いにはそもそも菌がいません。サプリもいろいろ片手落ちだといえるでしょう。私たちが製造している『豆汁グルト』は、これらすべてを一度で網羅するまさに腸活のためのものです。朝ご飯やおやつに食べているうちに、驚くほど便が増えてきます。2013年に生まれた製品ですが、当初は冷蔵で流通して、有用なNS乳酸菌が一斉に活動して発酵がすすみ、容器を破るほどの勢いでした。そこで冷凍品とし、冷凍中に菌は眠り、ご家庭の冷蔵庫で解凍すると、菌は活動を開始します。冷蔵中にあまり変化しないヨーグルトやサプリを飲んでも効果は限定的で、豆汁グルトとの明確な差がそこにあります。この表を上手に活用して、あなたの腸活にお役立てください。