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自由教育ありのまま

「日本でいちばん楽しい学校」で新任教師がみた子どもたち

学校法人きのくに子どもの村学園かつやま子どもの村小中学校教員

中川 愛 (なかがわ あい)

かつやま子どもの村小中学校、きのくに国際高等専修学校を経て、立命館大学文学部卒業。高校生時代に東ティモールという国と出会い、残酷な歴史を背負いながらも、笑顔が絶えない東ティモールが大好きになる。「東ティモールのことを少しでも多くの人に伝える」ことを目標に、2019年度4月から、母校であるかつやま子どもの村で教員として働いている。父は、プレマ株式会社代表取締役の中川信男。

感染症対策と子どもたち

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ルールの必要性を知る

新型コロナウイルスの影響で長く続いた休校期間も終わり、子どもたちが学校に来るようになった。しばらく見ないあいだに背が伸びたり、大人っぽくなっていたりする在校生と、とても元気な新入生との生活がいよいよ始まった。
 
再開にあたっていちばん難しい問題が、新型コロナウイルスの感染対策だ。できるだけ頻繁に手洗いをする、室内ではマスクを着用する、食事の配膳方法を工夫する。普段は学校のルールを子どもと大人が一緒に考える学校だが、この件に関しては学校から提示すべきルールも多い。しかし大切なのはそのルールをただ覚えて守ることではなく、そのルールが存在する理由を知り、その必要性を実感することだろう。緊急事態だからこそ、子どもたちが自分で考えて、自分たちの生活を守る気持ちが大切になる。

主体的に考える

みんなが新型コロナウイルスと向き合うきっかけになるようにと、小学校、中学校それぞれでこのウイルスについて考える時間をとった。小学校では、遊び道具など共用のものについて話をした。みんなで使っている道具を出しあい、体育館のボールやフラフープ、コマやけん玉、トランプなどが主な話題になった。「けん玉は使わない方がいいと思う」「使い終わったあとに消毒をすればいいと思う」「自分のけん玉を持ってくればいいと思う」など、普段当たり前に使っている道具を安全に使う方法を考えた。また各クラスでも、教室内でみんながよく触る場所について意見を出しあった。「電気のスイッチはみんな触ると思う」「机をよく触ると思う」「触らないよ」「だって今触っているじゃん」。教室のいたるところを多くの子が無意識に触っていることを確認するきっかけになった。中学校では自分たちができる感染症対策を話しあう時間をとった。結果、毎日おこなう仕事をひとりひとつずつ受けもつと決まった。現在は共有の教室、水道などの消毒、感染症対策でふだんよりも仕事がふえた寮母さんの手伝いなどの仕事に中学生が取り組んでいる。もちろん消毒などは大人とともにおこなっている。大切なのは、この状況で受け身になるのではなく、子どもたちが主体的に関わることではないだろうか。また、世の中でも感染状況と対策の基準が日々変化している。よって、週に一度は感染対策と自分たちが気をつけるべき行動を考える時間をとっている。

緊急事態の向こうに

けん玉やコマ、トランプ、ボールなど普段遊びに使っている道具が、これまでのように使えなくなった。子ども同士の接触の多い遊びもできず、子どもたちの遊びが制限されてしまった。暇を持てあます子も増えた。しかし普段教室で静かに遊んでいるような子たちが、外に出て鬼ごっこやケイドロに参加している姿もよく見られるようになった。室内で道具をあまり使わずにできる遊びを考えながら、楽しく遊んでいる子たちが増えてきている。
 
休校中に子どもたちから「コロナウイルスについて調べたい」という声も上がり、「コロナ研究クラブ」という有志の活動が始まった。休校中の気持ちを素直に表現した「コロナ体験記」やコロナウイルスについて自主的に調べた資料をまとめた冊子の発行などをおこなっている。
 
これまでの学校生活とは大きく違いがあるなかで、子どもたちは戸惑いながらも楽しく毎日を過ごしている。大人も誰ひとり経験したことがない異例の事態、だからこそ言われたルールをただ守るのではなく、新型コロナウイルスと向き合い、楽しく過ごせる方法を考えるこの状況が、子どもたちにとって大きな財産になるだろう。

- 自由教育ありのまま - 2020年8月発刊 vol.155

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