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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

ずっと終わらない

投稿日:

2011年3月11日の東日本大震災とそれに続く福島第一原発の過酷事故。あれから12年の月日が経ちますが、コロナ渦を経て私たちは通常の生活を取り戻しつつあり、一方で福島ではまだ終わらない多くの課題が山積みです。この夏、猛暑のなかで多くの電力が必要になり、円安や世界情勢の不安定化もあって原発容認の世論が一気に高まっています。だからこそ、震災の時期ではない9月号で、あえてこのことについてもう一度お伝えしたいと考えています。
 
私は原発事故発生の直後に福島を何度も訪問することになり、ご縁ができた福島県相馬市。福島県沿岸部にあるいわゆる浜通りと呼ばれる場所です。ちょうど今年は相馬野馬追という千年以上続く祭りの時期に津波被災者の慰霊灯籠流しが重なったことで、あらためて訪問させていただきました。相馬市では、一般にはあまり知られていないのですが近年何度も豪雨被害があり、昨年には震度6強の大地震が襲いました。この地震は2011年の本震よりも激しい揺れだったとのことで、まだ街のあちこちが損傷したままの状態ですが、歴史ある祭りをなにがあっても続けようという意気込みと熱気が街を包み、野馬追は成功を収めました。一方、相馬市の原釜漁港で震災以降続けられてきた慰霊の灯籠流しがコロナ渦の3年間は中止となり、今回が13回忌にあたるということで、主催されている皆さんの高齢化もすすみ今年をもって終了すると伺いましたので、なんとしても参加したいと思いを募らせてきました。相馬市では458名の方が津波によって亡くなり、その供養とともに、あの震災で海に飲まれてしまった何万人もの皆さんの痛恨の思いを感じつつ、海への敬意と亡くなったすべての皆さまの魂が安らかにありますようにとの祈りをひとつにする機会となりました。慰霊祭には真言宗豊山派の青年会で組織されている豊山太鼓『千響』の皆さんもボランティアで参加され、太鼓と読経、そして最後を締めくくる盛大な海上に打ち上げられた数多くの花火は亡くなった方、その後を生きている方への鎮魂となったことでしょう。

海は汚染され続ける

以下の件は、今回の祭りや慰霊の席では私の口から一切話さなかったことですが、皆さまもご存じの通り、福島第一原発では汚染水が蓄積し、処理した水を海洋放出しないともうこれ以上は保管ができないところまで逼迫しています。おそらく、本紙が配布されるころには政府の方針通り海への排出が始まっていることでしょう。政府の見解としては「きちんと処理をしているので、他国の原発からの排水より安全なレベルであるというのが科学的な知見」ということで、今回の海洋放出に限って論じれば、確かにそうなのかもしれません。ただ、間違いなくいえることは、原発は一度事故を起こしてしまえば汚染水はもちろん、炉心の回収を含めた廃炉に至るには想像もできない時間と汚染が伴い、使用済み核燃料の保管の期間に至っては数千年単位の管理が必要で、「風評や直接被害には、とりあえずお金を配って解決しました」では済まされない問題が世代を超えて延々と続きます。原発新設に前向きな方は「最新の原発ではそういうリスクはもっともっと少ないし、なにをするにもリスクはゼロにはできない。リスクゼロを求めるなんて非合理的」とおっしゃいます。しかし私にいわせれば震災直後からくり返し発信してきたとおり、私たちが原発に依存する限り北朝鮮が核兵器を持たなくても精度の高いミサイルだけでも完成させれば日本国を潰すのは実に簡単で、実際にウクライナとロシア間の紛争は陸続きゆえにミサイルすら使わなくても壊滅的な打撃を与えるのは難しくないと証明するような出来事が起きています。熱中症予防には、経済の回復には、不安定な国際情勢を生き抜くためには、地球温暖化を防ぐためには、S‌D‌G‌sを実践するには、命を守るためには……原発が必要という世論を増やすためにあらゆる理屈が論じられている陰で、ほんとうは今なにが起きているのかをもう一度直視するべきです。ましてや、あるべき食品を扱い、震災以降ずっと食品放射性物質検査を続けている弊社としては、安全な食糧生産を阻害する原発を許容できないことを重ねてお伝えしておきます。

光と陰を見据えて

電気は私たちの暮らしを実に便利にしてくれました。なにでその電気を得るか、という選択とともに、電気や電波がもたらすその他の害、私の専門からいえば有害電磁波対策という観点でも賢明さが必要です。「電気に感電以外の害はない」と言い切る国を信じていられるうちはいいのですが、加速度的に電磁波に対する過敏症状を発症している人は増えています。また、自覚のないまま電気や電波のネガティブ影響で心身を害している人も同様です。私が発電をなにでおこなうかという問いを福島との行き来で伝える一方で、電気や電波の陰の部分を伝え続けるのは、深刻な害が起きてからではもう遅い、ということをお伝えしたいからにほかなりません。自分はともかく、何世代にも苦難を与えることがあってはならないからです。

夏バテを生き抜く男性のために

ノニジュースといえば「まずい!」というイメージがついて回りますが、珊瑚礁が隆起してできた宮古島産のノニはその常識が当てはまりません。冷たいビールや飲み物、さらに外は暑いから耐えられないと下げすぎた冷房温度で疲れすぎてしまった肝臓に渇をいれ、男性の元気を回復するにはしっかり発酵したおいしいノニジュースが最適です。これを蒸留酒に混ぜて飲みますと、いくらでも飲めて、飲み過ぎてしまいますのでそれにはご注意ください。

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