ポジティブに脳をだます日々
ストレス発散・健康促進の目的で卓球に取り組み数年が経過。いつの間にか、来た球を打ち返すだけでは飽き足らず、いかにして技量を身につけ、確実に試合で再現できるかを考えるようになった。
40代にもなると学生時代とは比較にならないほど成長がスローだ。しかも仕事と家事、育児もあるため、趣味に時間を割けるのは週に数時間しかない。そうはいっても、睡眠時間を削ってまで練習をするのはナンセンスだ。
そこで、「卓球台に向かっていないときにいかに効率的な練習をするか」を意識してみたところ、面白いほどに効果を体感した。これはある意味「プラセボ効果」といえるかもしれない。たとえ薬効を含まない偽薬を服用していても、効くと思えばビタミン剤でも効くというプラセボ効果。逆に、効かないと思えば本物の薬であっても効きにくくなる。今さらではあるが、卓球を通じて、これは薬に限られた話ではないのでは? と気がついた。
実際、練習に向かう直前で「できる」と思えば絶好調に、「できない」と思えば絶不調になるのだ。調子を決めているのが自分だと気がついたとき、まだ自分でもできる練習がありそうだと嬉しくなると同時に、ポジティブに脳をだましているような感覚にとらわれた。
発した言葉通りの結果になることを「言霊」という。言葉に力が宿るといわれても不思議な気はするが、脳に言葉を意識させることだと考えると、プラセボ効果のように、言霊も比較的に楽に理解ができる。
また、心から「できる」と自分を信じ続けることで、卓球以外でも否定的な自分がいなくなった。これは面白い発見だった。そのほか効率的な練習としては、書く行為が記憶に残りやすく、それを再び目にしたときに意識に入りやすいとも感じている。練習や試合に向かう前に記録やメモを見ながら課題を念頭に置き、イメージトレーニングするのだ。うまくできる状態を脳で精密にイメージできた日ほど練習や試合での再現性が高いが、逆もまたしかり。実に面白い。
ここまで話すと、よほど試合で勝ちたい人なのだろうと思われるのだが、勝敗はそこまで重要視していない。そう言うと驚かれる。私は勝つことを主たる目的としておらず、自分の内なる才能を限りなく引き出すことに最大限の喜びを見出している。実際のところは、試合でなかなか勝てないので、昨日の自分に勝ち続けることをしだしたら、ハマってしまっただけのことなのだが。
今後もしばらくは脳と心と体の連携を観察しながら、じっくり今の状況を楽しむことになりそうだ(笑)。
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峰村東子
(みねむら はるこ)
プレマとの縁は2014年から。取材や体験をした商品の紹介コンテンツの作成やメルマガなどの記事を書いています。週末は卓球に勤しむ、発酵や実験が好きな東京のスタッフです。小学生2児の母です。