「生きることは食べること」「食という文字は人が良くなると書く」食育の概念が定着していくなかで、過去の正食(マクロビ)のキャッチフレーズが日常化しつつあります。
それだけ食と健康が見直されつつあるということでしょうか?
しかし、いまだ体を壊せばお医者さんに相談すればよいという方は多く、医療費による税金の無駄遣いが減る様子はありません。
食は人類の進化とともに変化してきました。
地球上の生命は、水の中から誕生しました。
最初は動物と植物の区別がなかったといいます。
小さな小さな生命体は、やがて魚になるものと海藻になるものに分かれて進化します。
魚になったものが地上に上り、両生類、爬虫類、ほ乳類へ。
海藻になったものが地上に広がり、今の植物群へ。
そこから長い年月を経てヒトが誕生し、時の流れとともに農耕ができる穀物が登場します。
このように、環境の変化と共に、食べ物として植物と動物はつながってきました。
マクロに物事を見れば、植物がないと動物は生きることができません。
植物は動物の母なのです。
栄養学が進んで、科学的な論文が出ているように、植物主体の食べ方が人間の健康に適合していることは、生物学的にも、生理学的にも正しいのです。
社会学的にも、動物である人間が植物を主体に食べることは、健康と平和につながります。
かつて近しい種を食べていた人類が、種族の存続ができなくなったことから身につけた知恵が、なるべく遠い種を食べることなのです。
母なる植物性主体のスープ
植物性主体の味を活かしたスープがオランダにあります。
しかも材料はオーガニック。
それが、「Smallest Soup Factory(世界で一番小さなスープ工場)」のスープです。
日本に味噌汁があるように、世界には地域ごとのスープがあります。
そこにはそれぞれ異なる歴史があり、物語があります。
地域によって違う環境とそこに住む人、それに適合した素材を伝統的に使い、それぞれの物語が生まれました。
そして、どのスープにも人々を楽しませ、健康にし、幸せにする魔法の力があります。
「世界で一番小さなスープ工場」のミシェルは、人々を癒し、心を一つにするスープの力に魅了され、世界を旅しました。
ミシェルのこだわりは、大切に有機栽培された農作物のなかでも特に質のよいものを選び、できる限り作物の旬を活かすこと。
極上の野菜は、素材そのものがインスピレーションの源になります。
しかしこれだけでは、ただの「良いスープ」です。
「本当に必要なのは『愛情』だよ」と彼は語ります。
愛を育むのに時間が必要なように、スープ作りにも時間が必要です。
大好きな人に食べてほしいから、じっくりコトコト煮込むことで、すべての素材の風味が融合し、美しく調和したスープに仕上がります。
さらに、化学合成添加物も使いません。
防腐剤などの保存料を使わず品質を長く保つには、通常、殺菌のための加熱時間を長くする必要があり、それによりスープの味や風味が損なわれてしまいます。
しかし、工程を工夫することで、殺菌時間を短くして本来のスープの味を保つことができるのです。
食糧危機が予測され、西洋流の動物性タンパク主体食では未来が見えないといわれています。
肉がなくても、卵がなくても、魚がなくても、おいしく食べて健康に生きることは可能です。
それでも「やっぱりお肉がないと物足りない」。
そういう方にも試していただきたいのが、このスープのおいしさ。
ぜひ、挑戦してみてください。