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オルタナティブファーム宮古

自然の恵みいっぱいの宮古島から農業や商品開発するなかで感じたこと気づいたこと

オルタナティブ
ファーム宮古 代表

松本 克也 (まつもと かつや)

自動車メーカーなど14 年の研究職を離れ、2012 年5月に家族4人で宮古島に移住。約1万平米の畑で主に有機サトウキビを栽培し、黒糖蜜やキビ砂糖などの加工品を製造。
畑で黒糖作りが体験できるプログラムも準備中。その他、有機バナナの栽培、未完熟マンゴーの発酵飲料の製造に携わる。

淡々と

投稿日:

テレビ取材への協力で、大型台風を迎えるサトウキビ農家としての所感をお話しすることがありました。

「淡々と過ごす」が移住・農家6年目の私の思うところです。
移住間もないころ、初めて大型台風の脅威を体験し、破壊一掃された周囲を見渡して何から手をつけて良いのかわからず、私が唖然と立ちすくんでいるなか、地元の先輩は顔色ひとつ変えることなくまさに淡々と片づけ作業を始めていることが驚きでした。

自然の恩恵を享受する一方、自然の驚異にも晒される。
身近な生活のなかで、その両方の体験を重ねてきたことで、地元の人は自然に対する畏敬の念を無意識のうちに身につけていて、「避けようのない事態を甘んじて受け入れている」のでしょう。

もちろん、台風経路が地元・宮古島を逸れてくれるに越したことはありません。
でも、軽口として「あっちに行け」と口に出してみても、逸れた先の台湾や石垣・沖縄本島での直撃被害の甚大さをわかっているので、実際は共同体意識を持って見守っています。

ラッキーやアンラッキーでは済まされない、本当に大変な被害を経験してきた地元の先輩方の台風の受け止め方や「淡々と」過ごしているように見える背景を、私は勝手にそのように理解しています。

自然に直面する仕事に就いて、畑の壊滅的なダメージや、その後の作物の復活劇も見てきて、私自身の受け止め方も少しずつ変わってきたように思います。
物言わない、逃げようのないサトウキビに少しでも倣って、しなやかにしたたかに淡々と過ごせるようにありたいと思います。

みなさまに被害がありませんことを心からお祈りいたします。

ミネラル豊富な純黒糖と沖縄県産のしょうがのみで作られた味わい深い濃厚エッセンス。

原料は、南国沖縄の大地で栽培したエネルギー溢れる生姜と、昔ながらの釜炊き伝統技術を引き継いで作られた純黒糖のみで、一切の副原料・添加物を含んでいません。2つの素材の魅力を最大限に引き出したシロップです。

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淡々と

- オルタナティブファーム宮古 - 2018年11月発刊 vol.134

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