持続可能な開発目標(SDGs)とは、2015年9月25〜27日、ニューヨーク国連本部において「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」として採択された国際的な目標です。この目標が定義する17の目標を俯瞰したとき「これは、私がプレマ創業のときから考えていた内容そのものじゃないか」と驚きました。このときから、各国はこの目標に向かっていくことを決めたと同時に、今回のSDGsは単なる各政府のかけ声だけにとどまらず、民間の企業がそれに向かって取り組むことを真正面から推奨していることは従来の国際的取り決めと大きく異なっていることです。従来の政府や支援組織だけのための枠組みではなく、世界の誰もが日常を、そして仕事を通じて変えてこうと決意したことには、大きな価値があります。
SDGsの17のゴールは左図のようなもので、これを具体的にした169のターゲットが設定されています。細部はともかく、この17のゴールをご覧ください。とても大切なことが定義されていることがわかります。
私たちのように、決して安くはない選び抜かれた品々を、その価値を理解できるお客様に提供する企業にとっては、この目標はすべてその仕事の延長にあるといっても過言ではありません。
世界の目標との共時性
例えば、「1.貧困をなくそう」については、途上国の産物を安く買いたたくことは決してしないと決意することが必要です。「3.全ての人に健康と福祉を」では、私たちの仕事そのものがこれを目的としています。「8.働きがいも経済成長も」は、私たちの人事が考えるところそのものであり、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」は私たちがものづくりを志向し始めたときからその歩みを進めています。7や13~15など環境にまつわる目標は、オーガニックや無農薬栽培こそが環境破壊を最小にとどめ、持続可能であるという考えの根底にあります。「16.平和と公正をすべての人に」は、この数年の私たちの定義するBeyond Food BarrierRという食の制限を理解し、またお互いを尊重し合うことからも可能になると考え、その和を広げようと努力を続けています。「17.パートナーシップで目標を達成しよう」は、私たちのお客様やお取引先様、また各教育機関や大小を問わない連携をすすめること、つまり「結び」の精神そのものでよりよい社会が作れるという私たちの確信そのものです。挙げればきりがありませんが、国際的な目標が、私たちの目標とリンクしていることこそ大きな価値であると考え、プレマ株式会社としての取り組みは今後すべてこのSDGsとの関連を明確にしながらすすめていくことを決意しています。
持続可能な社会を創り出すことは、今を生きるものの責任であり、また次世代へのバトンタッチでもあります。教育の世界で、子どもたちがSDGsの概念を学び、それを意識して生きていくことになれば、この世界はもっと素晴らしい場所になることでしょう。
この限られた紙面で、SDGsの全容や、会社としての具体的な歩みを一度に書くことは不可能ですが、折々の記事、またはまとまった読み物として取り組みやその情報をご提供していけるように進めてゆくつもりです。そのプロセスが、未来を支える子どもたちのインスピレーションとなれるよう、『小さくてもピリリと辛い山椒のような』存在感がある会社を目指してまいります。