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中川信男の多事争論

「多事争論」とは……福沢諭吉の言葉。 多数に飲み込まれない少数意見の存在が、 自由に生きるための唯一の道であることを示す

プレマ株式会社 代表取締役
ジェラティエーレ

中川信男 (なかがわ のぶお)

京都市生まれ。
文書で確認できる限り400年以上続く家系の長男。
20代は山や武道、インドや東南アジア諸国で修行。
3人の介護、5人の子育てを通じ東西の自然療法に親しむも、最新科学と医学の進化も否定せず、太古の叡智と近現代の知見、技術革新のバランスの取れた融合を目指す。1999年プレマ事務所設立、現プレマ株式会社代表取締役。保守的に見えて新しいもの好きな「ずぶずぶの京都人」。

まずは自分で動いてみる
社会の閉塞感に潰されないために

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今年に入ってからというもの、あらゆることが劇的に変化して、読者の皆さまの生活も予想もしなかった強風や波に見舞われたことかと思います。と同時に、聡明かつ柔軟な皆さまのことですから、急激な変化にも動じず、変化をうまく捉え、生かし、また適応されていることと確信しています。

この波状的にやってくる変化には、どうすればうまく対応できるのでしょうか。多くの人が迷いや憤りにいっぱいになっている間に、自分や大切な人が倒れてしまわないように、なにか知恵があるのでしょうか。おそらく、上手か下手かを別にして、一連の事態をなんとか乗り越えてきた方にインタビューを繰り返したとしたら、おそらく「状況を変えるより前に、自分の考え方を変えた」「行動に移せることは実行した」「よい変化に集中して、それを生かした」「情報を取捨選択した」「悲観に巻き込まれないようにした」という声が多いのではないかと推察します。今回はあっという間の世界レベルでの激変を経験しましたが、個人のレベルでも同じような状況の急変や生命の危機は、いつやってきてもおかしくはありません。このような状況に陥ったとき、決して沈没してしまわないように私たちができることは「自分の意識を柔軟に保ちつつ、自らなんらかのアクションや意思決定を繰り返しおこなう」ことに集約されると思います。これは、もともとリーダーに求められる資質とされているものであり、全員が、自らリーダーシップを取ることを求める世の中に急変した、といえるかもしれません。これは、壮大な社会実験がおこなわれているともいえ、私たちは日々考え、学び、生かし、決断し、行動していくほか答えはありません。

医療機関支援の御礼

感染拡大と同時に発生した、集団いじめのような自粛警察や感染者非難の声。それが、感染症の最前線にいる医療関係者にも及んでいると聞き知ったときに、いてもたってもいられず、「10000個のナチュラル・ジェラートをCOVID-19最前線でかんばる医療関係者に届けようプロジェクト」を、後先を考える間もなく5月に開始しました。人的にはボランティアさんだけ、金銭的にはプレマに関わるお客さまのご支援でなんとかしようと心に決め、本誌やオンラインで呼びかけを続けさせていただきました。おかげさまで前向きなボランティアの皆さんとのたくさんの出会いがあり、ほぼ過不足のない支援金もお預かりすることもできて、無事に10月末に最終の配達をおこない、本プロジェクトを満願することができました。経済的に大変ななかでご送金を、また時間を割いてお手伝いいただいた皆さまに、改めて心から御礼申し上げます。

10000個と一口にいっても、小規模な私たちにとっては半年近い取り組みとなり、食品の差し入れは受けられないという基幹病院も多いなかで、ご縁をたどって最前線の皆さまとお会いすることができ、関係を続けさせていただくことができました。その後も、まだ現場で頑張っておられる皆さまが休日にお店にお越しいただき、ジェラートを楽しんでいただいているとも聞いています。表面的には単なるジェラートかもしれませんが、その背後にある多くの人の「なにかしたい!」という気持ちが結晶したジェラートを作り出すという行為は、私のものづくり人生に大切なインスピレーションをたくさん与えてくれましたし、ここに関わる人すべての人生の糧となりました。来年はさらに長期の取り組みが必要になる社会課題の解決への問題啓発と継続的な支援を構想しています。ぜひ、引き続きプレマ株式会社をよろしくお願いいたします。

※より詳しい本プロジェクトのご報告(会計報告を含む)は、「10000個のナチュラル・ジェラート」で検索してご覧ください。

それでも、なお

この冬の状況は、なにかと厳しいことが想像されます。感染状況そのものももちろんですが、経済的にも湯水のごとく投入されてきた公金には限界があり、のちの世代に大きな負債を残すことも必至となりました。社会の閉塞感を生み出している原因は、実は感染症そのものよりも、私たちの集団意識のほうです。メディアや会ったこともない誰かを悪者にすることは簡単ですが、非難と恐怖を凌駕するのは、私たちの健康な日々の暮らし(元気)と、笑顔だと考えています。来年の始まりは、どれだけ社会のムードが暗くても、私たちは、笑って迎えようではありませんか!

- 中川信男の多事争論 - 2020年12月発刊 vol.159

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