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特集

インタビュー取材しました。

心と身体をゆるめるお手伝い
リンパケアセラピスト・ボディケア講師 山本 麻由 氏インタビュー

投稿日:

幼少期からの虚弱体質を克服しようと、食生活や運動などさまざまな健康法を試した山本麻由氏。なにをしても改善しないなかで出合ったのが、優しく触れて、心身を楽にする方法を提唱している「さとう式リンパケア」でした。元プレマスタッフの山本氏が、人生を大きく変えたという今の仕事に至るまでの道のりについて伺いました。

リンパケアセラピスト・ボディケア講師
山本 麻由(やまもとまゆ)

大阪生まれ。幼少期から体調を崩しがちで、小学生では重度の頭痛と肩こりに悩まされる。2011年から数年間プレマ株式会社に勤務し、デザイン業務を担当。食の探求を手掛かりに、自然や農業への興味が高じて山小屋バイトや農業バイトも経験する。その後、さとう式リンパケアに出合い、数々の不調を克服。セラピーや講座を通じて「身体と意識が変われば、人生が変わる」ことを伝えている。さとう式リンパケア公認インストラクター。IWOセルフケアマスター。日本イヤーフック協会フックマスター。プライベートサロンまゆる美 https://ameblo.jp/mayuru8008/

 

慢性的な体調不良を
変えたくて

——子どものころは、どんな子どもでしたか。
幼稚園のころから、外で元気に遊ぶというより、完全にインドア派。大阪の街中に住んでいたのですが、外出すると電車や車に酔うし、人にも酔う。すぐに具合が悪くなるのでお出かけは苦手でした。小学5年生で中学受験のために塾に通い始めたら、机に向かう時間が増えて、さらに頭痛と肩こりにも悩まされるようになりました。母と一緒に整骨院に通っていたのですが、一向に治らなくて。父が心身ともに病気がちで椎間板ヘルニアや脳梗塞などを次々と患っていたので、周りがいうように、私は父に似て虚弱体質なのだと思っていました。

——将来やりたいことはなんでしたか。大人になっても体調不良は続いたのですか。
絵を描くのが好きだったので、グラフィックデザイナーになりたいと思い、デザインの専門学校に進学しました。学生時代もあいかわらず体調は悪いまま。あるとき、駅の階段を上っていて、ものすごく身体が重たくてしんどいなと感じたんです。若いのに、これはなにかがおかしいと。原因を探って、よくなる方法を見つけなくちゃと本気で思った瞬間でした。当時、マクロビオティックやオーガニック野菜などの自然食に注目が集まり始めたころで、私の健康状態の原因は、なんとなく「食生活」にあるかもしれないと思うようになりました。

振り返ると、実家は決して裕福なほうではなく、調味料は一番安いものを使っていたし、添加物の多い加工品などもたくさん食べていました。私は高校時代にコンビニでバイトをしていたので、毎日ように弁当や菓子パンなどを食べていましたしね。自分でいろいろ調べるにつれ、あれ、私の食べていたものは本物の食べものではなかったなと気づいた。でも当時はまだ自然食品を買える店は限られていて、ようやく見つけたのが、プレマの通販サイトです。玄米菜食に切り替えて、自炊を始め、プレマの商品を少しずつ買っては試し、を繰り返しました。ふうん、こんなものがあるのかと面白かったですね。そして、好きが高じて2011年にプレマに入社しました。

——食生活を変えて、体調は改善しましたか。
ある程度は改善したのですが、慢性的な頭痛と疲れやすさがありました。生理痛が年々悪化して、月に1回は頭痛か生理痛で欠勤する状態で。プレマで働き始めてからは、今まで以上に健康に関する情報に敏感になり、身体を整えるさまざまなアイテムを試していたのに、なぜよくならないのだろうと疑問でした。後で気づくのですが、当時は、知識を得た分、つい「あれがダメ」「これがダメ」と頭でばかり考えがちでした。食生活も、もともとジャンクな味に舌が慣れているし、甘いものも粉ものも大好き。それなのに、いろいろ制限して我慢していると、時々反動がきてお菓子をドカ食いしたりする。10年ぐらいかけて少しずつ変化していったのですが、そのころはまだ揺れが激しくて、精神的にも不安定でした。

身体が一番大事な資本なのだから、もっと強くなりたいと考えたとき、私の生活には運動が足りていないと気づきました。一日中パソコンの前にいるのが合わないのかもしれない、もっと身体を動かそうと思いました。

自然のなかに
飛び込んでみる

——身体を動かすために、なにか始めたんですか。
食生活を変えると、身体が美味しい野菜を求めるようになって、直感的に畑に行きたいなと思っていたんです。たまたま大阪で開催されていたロハスフェアに行ったときに、ジュースを買った店が、お客さんと一緒にいろんな活動をしていて。そのなかに「畑部」というのがありました。畑を借りて、定期的に講座と実習をやっているからおいでよと誘われて、週末に通い始めました。毎回参加していたわけではありませんが、それでも、自然を感じながら身体を動かすのは爽快だったし、有機栽培の畑の野菜は美味しかったです。ただ、それは息抜きにはなっても平日は同じ生活をしていたので、体調が変わるほどの変化は感じられなかったんです。

同じころ、友人がやっているボディワークの一種で「ポラリティセラピー」を受ける機会がありました。そこで、揉んだり押したりするピンポイントの刺激ではなく、ふわっと触れているだけで全身に微弱な電流がじわっと広がるような、不思議な体感を味わいました。当時はまだ自分がセラピーを提供する側になるとは思ってもいませんでしたが、そのときの感覚はとても印象的で、後々につながるものがあったのかなと思います。

仕事では、取り扱っている米農家さんのこの農法はなにかとか、自然農法と有機農法の違いなど、自然や農業にますます興味がわくようになりました。でも情報として読むだけではピンとこないのが、もどかしくて。思考優先で健康を目指すのも限界を感じていたし、食べること、生きることを、もっと根源的なところで感じたかった。それで、いったんパソコンの前から完全に離れようと決めて、思い切って仕事を辞めました。そこから数ヶ月間、友人のツテで、尾瀬で山小屋バイトをしました。

——心と身体の声に従って行動するのは、なかなか勇気がいることですね。これまでとまったく違う環境をどう感じましたか。
山小屋の周りは見渡す限り自然しかなくて、インターネットにはつながるけど、車は通らない、電線もない。朝食の準備やお客さんの対応をする合間に散歩に行くと、空気も水も都会とは違うし、シンプルに自然はいいなと感じましたね。それまでずっと無機質なものに囲まれていたけど、大阪に戻ってもなるべく自然と都会と半々ぐらいのバランスで生活したいと思いました。移住までは違うけど、都会と田舎を行き来できる生活がいいというビジョンが見えてきたのです。

そこで、大阪に戻ってからは農業バイトを始めました。畑部には3年間所属したものの、後半は幽霊部員のようなものだったので、結局、季節ごとの野菜の種類とか、いつ種まきをすればいいかなど、基本的な野菜の作り方は全然わかっていませんでした。そのころは、すごく自然を求めていたんだと思います。家から通える先が二ヶ所あり、一ヶ所は京都のマイファームという農園管理をしている会社で、農園スタッフになりました。仕事は、貸し農園をいくつか担当させてもらって、草取りとか肥料の補充などです。お客さんに野菜の栽培方法を指導する立場でもあったので、私も勉強しながら、自然と知識も身につきました。もう一ヶ所は、有機農業の農家さんで、作付けや出荷のお手伝いをさせてもらっていました。

——体調には変化があったのでしょうか。
丸2年間、農作業に没頭して肉体労働をしたので、身体は引き締まりました。でも姿勢は猫背でO脚で、バランスが悪かったですね。身体を鍛えるとか、自然のなかで仕事をするという目的は達成できたのですが、肝心な体調はというと、それほど変わらなかったんですよ。あいかわらず頭痛持ちで、脚はむくむし、冷え性で生理痛も。こんなに動いているのに、おかしいなと。今思うと、姿勢が悪いまま動いても改善しにくいとわかるのですけどね。これ以上なにをすればいいのかと思っていたとき、フェイスブックで「さとう式リンパケア」の文字が目に飛び込んできたんです。

ゆるめることで
見える世界が変わった

——現在の仕事につながる、「さとう式リンパケア」との出合いですね。
考案者の佐藤先生が関西で体験会をすると知り、参加してみることにしました。先生が優しく触れたり撫でたりするだけで、参加者の腰痛などがあっという間によくなるのを目の当たりにして、これはすごいと思いました。最初はどういう理論なのかわからなかったので、全員サクラなのではと疑ったぐらいです。でも運動しなくていいのが魅力的でしたし、とにかく楽しそうな雰囲気に惹かれて、その後立て続けに講座に参加しました。3、4ヶ月続けたところ、首と肩がすごく楽になった。人生で初めて、首と肩って本当はこんなに軽くて楽なんだと感じました。冷え性も、冬は靴下を何枚も重ねばきしていた足が、裸足でいられるぐらい改善されて。身体がどんどん楽になるので、夢中で勉強していくうちに、インストラクターになっていました。そして、気がつけば自分の顔も以前とは別人のように変わっていたんです。

——「さとう式リンパケア」はどんなケアですか。
リンパと聞くと、力強く身体を揉んだり押し流したりするイメージがあると思いますが、さとう式はまったく逆で、とにかく優しい力で身体に触れたり撫でたりすることで、筋肉と皮膚の間に流れているリンパ間質液の循環をよくするものです。身体は大きく分けて3つの「腔」で構成されていると考え、この筒状の空洞「口腔」「胸腔」「腹腔」を広く保つためのさまざまなケアをおこないます。さらに、筋肉が縮まっていると、筋肉内のリンパ間質液の流れが悪くなり、老廃物が排出されないことでトラブルの原因になるので、筋肉をゆるめることを促します。だから、押さない、揉まない、引っ張らないが基本なのです。

私は30代半ばまで、健康にいいものを食べなくちゃいけない、運動しなくちゃいけないと自分を追い込んでも全然変わらなかったのが、力を抜いて楽になった今のほうが健康で美しくなれた。私は虚弱体質なのではなく、身体の使い方が悪かっただけだと気づきました。私自身もそうでしたが、人の身体って楽しみながらでも簡単に変えられるんです。そして、身体が整うと、自然と心も整ってくる。身体と心はつながっていると言葉では知っていましたが、それが初めて腑に落ちた気がしました。さらに、身体の空間が整うと、これまで部屋を片付けられなかったのに、住空間も整うようになりました。自分にとって必要なものと必要でないものを見分けられるようになったんです。不思議ですが、すべてはつながっているなと感じています。

これをいろんな方に知っていただいて、その後の人生を楽にするお手伝いをしたいと考えたので、4年前に自宅兼サロンを開業しました。

——食事も畑もさとう式も、その時々の自分の声を聞いて行動に移すのが素晴らしいですね。仕事を始めて気づいたことはありますか。
現代は調べたらどんな情報でも出てくるけど、それがどういうことなのか、頭では理解したつもりになっても実際はわからないんです。これまでを振り返ると、10代20代で父親が病気で薬漬けだったのを見ていたのも、10年以上デザイナーの仕事をしていたのも、自然食に執着していたのも、山小屋も、肉体労働も、すべて体験したからわかること。次へ次へと探求してきたから今があると思っています。

私がそうだったように、施術に来ていただくお客さまも、身体がガチガチに緊張している方が多いです。頭や思考もそうです。その状態だと、どんなに健康にいいものを食べたり、使ったりしても、あまりいいふうに作用しないと思うのです。プレマにいた当時、使ってもいまいち効果を感じられなかったものも、今なら「こんなによかったのか」と気づくことがあるんですよ。私の状態が変わったからですね。身体にいいものも、マイナスをゼロにするのではなく、ゼロをプラスにするために使ってほしい。だからまず、身体の土台をゆるめること、整えることの大切さをお伝えしています。ゆるむというと、怠けると受け取られがちですが、身体が本来もっている機能を生かすには、がんばる時間と同じぐらい、楽になる時間も大切です。

今、この仕事で、自分もよくなりながら相手もよくなるという好循環を体験させていただけるのがすごくありがたくて。最近は施術中にお客さまと「ウエスト細くなったね」などと言いながらケラケラ笑いあえる幸せを噛み締めています。それは誰でも、それぞれの形で実現できるのではないかと思います。これからも、歯を食いしばるのをやめて、楽しくゆるく生きるお手伝いをさせていただきたいと思います。

農業に夢中だったバイト時代。充実していたが体調は悪かった

- 特集 - 2022年12月発刊 vol.183

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